達人レビュアーが独断で選ぶ2015年のイチオシPC2in1、ノート、デスクトップまで(2/4 ページ)

» 2015年12月30日 06時00分 公開

PCの軽量化をリードするNEC――「LAVIE Hybrid ZERO」

LAVIE Hybrid ZERO NECパーソナルコンピュータ「LAVIE Hybrid ZERO」

 2015年は後半にWindows 10や第6世代Coreといった大きなトピックがあっただけに、年の前半に登場したモデルはどうしても印象が薄れてしまう。しかし忘れてはならない製品の1つが、NECパーソナルコンピュータが誇る「LAVIE Hybrid ZERO」だ。

 2in1モデルで約926グラム、クラムシェルモデルで約779グラムと、13型クラスのディスプレイを搭載するモデルとして圧倒的な軽量設計は特筆できる。13型クラスの画面サイズ、ゆとりあるキーピッチとこの圧倒的な軽量ボディを両立していることは、他の製品にはない強力な付加価値であり、軽量志向のユーザーにとっては手放せない存在だ。

 この流れをくむ第6世代Coreを搭載した新モデルはまだ登場していないが、引き続き期待したい。

王道の復活――「ThinkPad X250」

ThinkPad X250 レノボ・ジャパン「ThinkPad X250」

 根強い人気を誇るレノボ・ジャパンの「ThinkPad」。そのThinkPadのトレードマークであるポインティングデバイスの「TrackPoint」に物理ボタンが帰ってきたのは、地味ながら見逃せないトピックと言える。その新TrackPointを搭載した注目モデルが「ThinkPad X250」だ。

 前世代のThinkPadでは、多くのモデルでクリックパッドの上辺がTrackポイントの左右/センターボタンを兼ねる「5ボタンクリックパッド」を採用していたが、一世代でそれを廃止し、TrackPoint、タッチパッドとも物理ボタンを復活させた。この変更はユーザー調査を反映した結果、つまりユーザーの要望に応えた形だ。新しく導入したものを一世代で元に戻すような変更はなかなかできないだけに、この英断は大いに歓迎したい。

 実際の使い勝手も上々だ。「ThinkPad X240」や「同X240s」を使っているときは5ボタンクリックパッドも悪くないと感じていたが、やはり比べてしまえば、物理ボタンのほうが格段によい。

 同社の注目製品としては、14型ディスプレイを搭載する「ThinkPad X1 Carbon(2015)」もあるが、デュアルバッテリー構成でバッテリーの着脱ができ、メモリやストレージの比較的容易なメンテナンス性が確保されているThinkPad X250のほうがビジネスモバイルの王道を行っており、個人的により魅力を感じる。

手書き感覚を絶妙に再現――「dynabook R82」

dynabook R82 東芝「dynabook R82」

 Surface Pro 4はSurfaceペンが進化してより滑らかな書き味となったが、東芝の12.5型2in1「dynabook R82」は、2015年前半の段階でさらに上をいく手書き感覚を実現している。電磁誘導方式デジタイザは2048段階の筆圧検知や傾き検知に対応し、ディスプレイ表面に貼られたノングレアフィルムにより適度な摩擦が得られ、紙に近い書き味なのだ。

 筆者は漫画や凝ったイラストなどを描く機会がないため、絵描きとしての評価はできないが、ビジネスにおけるメモやごくシンプルなイラスト(技術解説記事の図版のラフイメージなど)を描くデジタルノート用途においては、このdynabook R82のペンの書き味がベストだと確信している。特にオリジナルアプリの「TruNote」での書き味、使い勝手は特筆できる。

 dynabook R82は秋にモデルチェンジし、第6世代Core m搭載の「dynabook RX82」に進化した。これから購入するならば、こちらのモデルが候補になるだろう。

 なお、そのDNAを継承している「dynaPad N72」は、さらに薄型軽量のボディだが、プロセッサがAtom x5-Z8300となる。追従性をはじめとしたペンの使い勝手にはパフォーマンスが重要なので、ペンの使い勝手を重視するならば、やはりdynabook RX82を検討すべきだ。

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