十分な水分補給が体に良いことは多くの人が知っているだろう。一般には、1日に1.5リットル程の水を飲むことが一般的に良いとされているが、果たしてそれは全員に当てはまるのだろうか?
あるいは、毎日のようにコーヒーや紅茶を飲み、生活にカフェインが欠かせないという人も少なくないはずだ。ただし、カフェインの摂り過ぎはリスクも伴う。2015年12月には、国内初とされるカフェインの多量摂取による中毒死という痛ましい事故も報告されている。
一人一人、体も生活リズムも習慣も違う我々は、どのくらいの水分やカフェインを、どうやって摂ることが最適なのか? この疑問に答えてくれるアプリとデバイスを紹介する。
香港ベースのスタートアップ「Gloking Lab」が開発したアプリ「Ozmo」は、自分の身長、体重、年齢、性別、運動量から、一日に必要な水分補給量を割り出し、専用のタンブラー「Ozmo Smart Cup」と同期しながらユーザーの水分補給をトラッキングしてくれる。
さらに、水分摂取量に加えカフェイン摂取量の記録機能も付いているので、日頃コーヒーを飲み過ぎていると感じている人にとっても気になる製品だろう。
ついつい忙しくて水分補給を忘れ、のどが乾くまで何も飲まなかったり、集中力を保つためとコーヒーばかりを飲んでいたり、はたまた十分な水分を摂っているがタイミングが悪かったり――。最適なときに十分な水分補給ができている人が少ないことに着目した同社は、このタンブラーを開発。2015年、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」にて資金調達(3万1000USドル超)に成功し、年始にラスベガスで開催された「CES 2016」にも出展された。
Ozmo Smart Cupのボトル本体にはLEDライトが搭載されており、自分が今日どの程度の水分補給ができているのかを確認できる。あわせてスマートフォンアプリを使えば、目標の水分補給量に対しての達成率や、いつ水分を補給したかをグラフで表示してくれる。
ボトルはUSB経由で充電でき、バッテリーは通常使用で3週間程度持続する。さらにハイエンドモデルの「Ozmo Java+」には保温機能もついており、充電1回で1週間持続可能。完全密封なのでかばんの中で漏れる心配もなく、ボトル本体の素材も安全なBPAフリーだ。BPAとは「ビスフェノールA」(Bisphenol A)という化学物質で、主にプラスチック製品に含まれ人体への悪影響が指摘されている。
Ozmo Smart Cupは公式サイトから購入できる。現在は普及版のOzmo Activeのみ販売しており、価格は80USドル。現在(2016年1月11日時点)申し込むと2月中には順次発送される予定だ。カラーバリエーションはブルー、グレー、パープル、レッドから選択可能。
日頃水分補給量について気に留めていないひとも、既に心掛けているひとも、こうしたガジェットを使用することで自分の必要な水分量と飲むタイミングをスマートに知ることができるだろう。ただひたすら水分を摂るより、自分に合った量、方法で納得しながら続けられるかもしれない。
執筆:中井千尋(編集協力:岡徳之)
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