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生粋のVAIOファンによる「VAIO Z × BEAMS限定モデル」レビューこれはコレクターズアイテム(1/4 ページ)

» 2016年06月24日 06時30分 公開
[君国泰将ITmedia]

→・次回記事:生粋のVAIOファンによる「VAIO Zデスクトップ化」計画発動

 思い起こすこと1997年、Windows 95の世界的なヒットを背景に、ソニーはWindows PC「VAIO」を発売しました。すっかりその魅力に取りつかれた筆者は、2014年にソニーから独立してVAIOが新会社の社名になってからも、新しいモデルが出る度に買い続けています。最近はスマートフォンも手掛けるVAIOですが、趣味に仕事にPCは相変わらず手放せない存在です。

 それぞれの時代に数々の名機を残してきたVAIOですが、現在の代表的なモデルと言えば、圧倒的にハイパフォーマンスな13.3型モバイルPCとして販売されている「VAIO Z」でしょう。もちろん、筆者もそのユーザーの1人です。

VAIO Z 筆者が購入したVAIOとビームスのコラボモデル第2弾となる「VAIO Z | BEAMS特別仕様<Monotone Crazy>」。ブラックとシルバーで塗り分けられた天板が新鮮です
VAIO Z こちらは2016年2月26日に発売された通常仕様の「VAIO Z」です。ブラックとシルバーのカラーがあります

怪物級のモバイルノートPCにこだわり続ける「Z」

 IntelがUltrabook戦略を打ち出した2011年頃から、WindowsノートPCはモビリティ重視の傾向が次第に強まっていき、気が付けば、省電力を重視したTDP(熱設計電力) 15WのCore Uプロセッサを搭載したモデルが主流となっていました。つまり、周囲を見渡すと、パフォーマンス面で少し物足りないノートPCばかりになっていたわけです。

 しかし、このVAIO Zは省電力に配慮しながら高い処理性能も求め、WindowsノートPCで採用例が少ないTDP 28WのCore Uプロセッサを搭載し続けています。外出先でパワフルにPCを使いたいユーザーにとって、ワンランク上の快適さが得られるのが大きな魅力です。

 さらに昔までさかのぼると、TDP 35Wの通常電圧版プロセッサや外部GPUまで内蔵していた時期もありましたが、現行のVAIO Zは最新の第6世代Core U(開発コード名:Skylake)プロセッサ28Wモデルを搭載していて、高性能なCore i7-6567U(3.3GHz/最大3.6GHz、3次キャッシュ4MB)などが選べます。GPUはCPU内蔵グラフィックスを利用しますが、最新のIntel Iris Graphics 550は従来とは比較にならない描画性能を発揮してくれます。

CPU-ZCPU-Z CPU-Z(画像=左)とGPU-Z(画像=右)でVAIO Zのプロセッサをチェック。一般的なモバイルPCが搭載するTDP 15Wのプロセッサより格上のTDP 28Wのプロセッサを採用しています。こちらはハイエンドな第6世代Core i7-6567U(3.3GHz/最大3.6GHz、3次キャッシュ4MB)です。CPU内蔵GPUコアはIntel Iris Graphics 550で、同世代の一般的なCore i5/i7が搭載するIntel HD Graphics 520に比べて、描画データの演算を行うEU(Execution Unit)が2倍の48基に増えていて、「eDRAM」と呼ばれる高速キャッシュメモリ(64MB)も装備しています

 高性能でも大きく重いボディーではノートPCとして魅力減ですが、VAIO Zは厚さ15〜16.8mm、重さ約1.17〜1.35kgとかなりの薄型軽量に仕上がっています。ちなみに同じくTDP 28Wのプロセッサを採用した「13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデル」は、厚さ18mm、重さ約1.58kgです。

 おまけにバッテリー駆動時間(JEITA 2.0)は、変形する2in1型の「フリップモデル」で約19.4〜19.7時間、変形しない「クラムシェルモデル」で約20.9〜27時間という驚くべきスタミナを誇ります(仕様によって異なります)。計測方法は違いますが、13インチMacBook Pro Retinaはワイヤレスインターネット接続で最大10時間のバッテリー駆動時間となっています。

 またVAIO Zは、第6世代Core UプロセッサがサポートするWindowsアイドル状態の最も省電力なモードとなる「C10」に対応して、スリープ状態での電力消費をより減らせるなど、ただスペックが高いだけでなく、実用的な省電力性能も持ち合わせています。

「高密度実装技術」と「放熱設計技術」で不可能を可能に

 なぜこの薄型軽量ボディーに、通常より電圧が高くて発熱量の多いプロセッサを入れ、さらに大容量バッテリーまで内蔵できたかというと、VAIOが旧ソニー時代から長年取り組んできた「高密度実装技術」と「放熱設計技術」のたまものです。

 高密度実装技術の効果はメイン基板に現れます。基板上にある部品間のギャップ、配線間の長さを究極まで狭め、通常より小さい「高密度実装基板」を作り出すことで、ボディー内部の空間に余裕を持たせて、大容量のバッテリーやしっかり音が鳴るスピーカーを内蔵し、外観にもこだわることを可能にしました。

 放熱設計技術については、薄型で高効率の流体動圧軸受ファン2基と、高い熱運搬能力を持つ薄型のヒートパイプを国内のパートナー企業と作り込んで、プロセッサの熱を効率よく逃がすクーラーを開発しました。また2基の冷却ファンは、左右の羽の枚数を異なる素数にしてファンノイズを抑えるアシンメトリーブレードとなっています。こうした地道な努力の積み重ねで出来上がっているのです。

 ちなみに、このメイン基板とCPUクーラーで構成されるメインユニットは、高密度実装技術と放熱設計技術の結晶と言えるものですが、「Z ENGINE」と名付けられています。このZ ENGINEのおかげで、VAIO ZはTDP 28WのプロセッサながらTDP 35W枠での動作にまで対応することが可能となりました。TDP 15WクラスのノートPCとは格が違う性能を発揮します。

VAIO Z VAIO Zの開発用スケルトンモデル。本体に対してメイン基板がいかに小さいかが分かります。2基のファンとクーラー、それを結ぶヒートシンクが目を引きます
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