Windows 10へのアップグレード通知がようやく改善 「キャンセルボタン」追加

» 2016年06月29日 14時02分 公開
[鈴木美雪ITmedia]

 米Microsoftが「Windows 7/8.1からWindows 10への無料アップグレードの通知画面を改善する」と発表した。海外メディアの報道によると、オペレーティングシステム担当エグゼクティブ バイスプレジデントのテリー・マイヤーソン氏が現地時間の6月28日、米ZDNetをはじめとした米メディアに声明文を送ったという。

Windows 10 (画像は報道があった米ZDNetより)

 声明文の内容は、「Windows 10を入手する(Get Windows 10:GWX)」アプリ画面のボタンを「今すぐアップグレード」「時刻を指定」「無料アップグレードを辞退する(Decline free offer)」の3つのボタンに変更するというもの。現在は「今すぐアップグレード」「今夜アップグレード」「時刻を指定」の3択でキャンセルボタンはなく、次回のWindows Updateからこの変更が適用される。実際に日本語版で「Decline free offer」がどのような訳になるのか、現時点では不明である。

 GWXアプリによるWindows 10への無料アップグレード通知は、数週間前から通知画面右上の赤い「×」をクリックするとアップグレードを承諾したことになっていたが、変更後はウィンドウの非表示に戻るという従来通りの動作に変わる。ただし、この場合は数日後に再度アップグレード通知画面が表示され、キャンセルしたことにはならない。

 Microsoftは辞退ボタン追加の設計変更を「顧客からのフィードバックを受けて実施した」という。Windows 10への無料アップグレードは、プロセスが分かりにくく、「キャンセルしづらくなる設計だ」「意図せずアップグレードしてしまった」というトラブルの報告が相次いでいる。米国ではこうした望まないアップグレードの結果「PCが使えなくなった」というユーザーがMicrosoftを提訴し、Microsoftが1万ドル(約100万円)を支払ったと報じられた。

Windows 10 (画像はMicrosoft Storeより)

 Windows 10への無料アップグレードは、7月29日を過ぎると有償になる。Windows 10のMicrosoftストアでの販売価格は、「Windows 10 Home」は1万9008円、「Windows 10 Pro」は2万7864円(全て税込)。

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