←・店舗やイベントでのデジタルサイネージを手軽に実現 「おもいでばこ」サイネージセットを試す(前編)
撮り貯めた写真を一手に保管し、リモコンを使ってテレビで楽しめることで人気のバッファロー「おもいでばこ」。これを店舗などでデジタルサイネージとして活用するためのサイネージセットが登場した。壁掛けなどに使うオプションパーツも付属しており、店頭でプロモーションを行う際に重宝する。
デジタルサイネージとしての基本的な使い方を紹介した前編に引き続き、後編となる今回は、“おもいでばこ”をデジタルサイネージとして活用するためのTipsや、動画再生機としての使い方、さらにほかのソリューションと比べた場合の違いについて詳しく見ていく。
前編で紹介したように、本製品の「ホームスライドショー機能」と「差込みスライドショー機能」を使うだけで、十分に見栄えのするデジタルサイネージが構築できてしまう。もっとも、せっかくデジタルサイネージとして利用するのであれば、その他の機能も活用したいところ。今回は本製品をサイネージとして活用するために抑えておきたい、3つの機能を紹介しよう。
一つ目はディスプレイを縦向きで使うための機能だ。決して「デジタルサイネージは縦向きに限る」という決まりがあるわけではないが、横向きだとどうしてもテレビっぽさが拭えず、静止画のスライドショーだけでは演出がチープに感じられることもある。その点、縦向きに表示すると“サイネージらしさ”が格段にアップするばかりでなく、横幅が狭くなることから、柱の前など、幅が狭いスペースにも設置が可能になる。
単に縦向きの画像を用意しただけでは、横向きの画面を基準に天地サイズに合わせて縮小されてしまうので、本製品のホーム画面から「その他の機能」→「設定」→「サイネージ」を選び、向きをデフォルトの「0度」から、「右90度」「左90度」のいずれかに切り替えてやるとよい。この機能を使えば、特にピボット機能を備えたディスプレイを用意しなくとも、物理的にディスプレイを縦に置いてやるだけで、縦向きのサイネージとして利用できる。
ただし、縦向きに切り替わるのはスライドショー画面のみで、ホーム画面や設定画面などは横向きのままだ。そのため、ディスプレイを縦向きのままがっちり固定してしまうと、画像の取り込みや設定を行うたびに、首を90度ひねって操作する必要が出てきてしまう。
将来的には縦向きのまま操作できるメニューも用意してほしいが、現時点では設定時のみ横向きに戻せるよう、スタンドやディスプレイアームを効果的に組み合わせて設置したほうがよいだろう。
続いて紹介するのは、起動時にスライドショーを自動的に開始する機能だ。“おもいでばこ”をデジタルサイネージとして店頭などで運用する際、最初は操作に不慣れなアルバイトやパートの人に、本体の起動を任せなくてはいけないケースもあるだろう。こうした場合に、スライドショーの開始方法がわからない、もしくは操作ミスによって手順が分からなくなってしまったという理由で、サイネージとしての運用ができないまま長時間放置されるのは避けたいところだ。
こうした場合、起動時自動開始機能を使えば、本製品およびディスプレイの電源を入れるだけでスライドショーが自動的に始まるように設定できる。ホームスライドショーの設定時に、起動時自動開始をオンにするだけでよい。
最後に紹介するのはロック機能だ。本製品をサイネージとして店頭に設置するにあたり、第三者に勝手に設定を変えられないようにするための機能だ。これはホーム画面から「その他の機能」→「設定」→「『おもいでばこ』ロック」から設定することで、任意のSDカードが差し込まれている間は電源以外の操作を受け付けないようにできる。つまりSDカードを物理的なカギとして使うわけだ。デジタルサイネージとして店頭で使用するにあたっては、ぜひ設定しておきたい。
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