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Windows 10無料アップグレードで結局シェアはどこまで伸びたのか?鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/3 ページ)

» 2016年08月22日 07時00分 公開
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Microsoftが無料アップグレードで描いていた内部目標を予想

 今度は少し別の視点からWindows 10のシェアを予測してみる。筆者が6月初旬にCOMPUTEX TAIPEI 2016でMicrosoftの基調講演を取材したとき、壇上のテリー・マイヤーソン氏はWindows 10の稼働台数を「3億台以上」と表現していた。

 ところが同月末にWindows 10の大型アップデート「Anniversary Update」の提供日を発表した際には、「3億5000万台以上」へと上方修正している。仮にNetMarketShareとStatCounterのシェア報告を信じるとして、上記2つのタイミングの稼働台数の根拠となる2016年5月と2016年6月では、5000万台程度の差が出るシェアの推移はみられない。

 恐らく、COMPUTEXの時点で3.3億〜3.4億台程度の稼働台数は達成していたのだろう。ここから予想できるのは、7月の無料アップグレード終了前の追い込みでWindows 10のシェアが急増したとしても、7月末時点で3.7億〜3.8億台前後の数字にとどまるということだ。

 しかも8月以降は無料アップグレードが既に終了していることもあり、Windows 10プリインストールPCの購入による移行、または企業ユーザーによる乗り換えを期待するしかない。どうしても移行ペースは落ちるだろう。

 仮にWindows 10の現在の稼働台数を3億7000万台とした場合、デスクトップOSの世界シェアを算出するには、現在世界で稼働しているPCの台数で割ればいい。このWindows 10のシェアには「Windows 10 Mobile」も含まれるが、誤差の範囲として考えて問題ない。単純ではあるが、ある程度の指標にはなるだろう。

 ところが、意外と現在の全世界でのPC稼働台数について触れたデータがなく、ところどころで「20億台未満」という数字が散見される程度だ。

 1つ参考値となるのが、若干古いデータではあるものの、Business Insiderが紹介しているアナリストのベネディクト・エバンス氏による予測で、「2013年半ばで17億台」程度という数字が読み取れる。過去2〜3年のPC市場の推移から2016年現在の稼働台数は17億〜18億台程度と予想できるが、これで先ほどの3億7000万台という数字を割ると、20.56〜21.76%というシェアが出てくる。これは、ちょうどNetMarketShareとStatCounterのデータの間くらいの数字だ。

 筆者の予想だが、Microsoftが内部的に把握しているテレメトリーによるWindows 10のシェアの数字は、これよりもさらに高い値が出ていると考えている。Microsoftの提供範囲外のOS、例えばMac OS X(macOS)やLinuxは同社の集計には含まれず、恐らくデスクトップOSシェアもWindows内の集計に収まっていると考えられる。

 NetMarketShareが発表した2016年7月時点のデータによると、Windows OS全体のシェアは89.79%、macOSが7.87%、Linuxが2.33%となっている。約9割という計算だ。母数を90%でそろえて21〜24%というシェアを再計算してみると、23.33〜26.67%という数字になる。

 かなり大ざっぱではあるが、Microsoftが内部的に把握しているWindows 10のシェアは「3割弱」程度だと予想しており、同社が無料アップグレードで当初目標にしていた水準(これが「3割」だと筆者は考える)は大体達成したのではないだろうか。

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