そのZenアーキテクチャの第1弾製品となるRYZEN 7シリーズは、GLOBAL FOUNDRIESの14nm FinFETプロセスを採用し、80億トランジスタ以上集積した8コア/16スレッドCPUだ。その最上位モデルとなる「RYZEN 7 1800X」は、競合製品となるIntel Core i7-6900Kのベースクロック3.2GHz/TurboBoost時最大3.7GHzを上回る、ベースクロック3.6GHz/ブースト時最大4.0GHz動作を実現、さらにTDPもCore i7-6900Kの140Wに対し、95Wと省電力性でも優れているとアピールする。
スー氏は、このRAYZEN 7 1800Xのパフォーマンスに関して、Cinebench R15のマルチスレッド性能テストでベンチマークを測るライブデモを披露、Core i7-6900Kのマルチスレッド性能が1474なのに対し、RYZEN 1800Xは1619を叩き出し、「8コアCPUでは最速の製品だ」(スー氏)とアピールした。AMDは、このRYZEN 1800Xを、Core i7-6900Kの半額以下となる499ドルで市場投入し、高性能デスクトップ市場の裾野を広げようとしている。
型番 | RYZEN 7 1800X | Core i7-6900K |
---|---|---|
コア数 | 8 | 8 |
スレッド数 | 16 | 16 |
L3キャッシュ | 16MB | 20MB |
ベースクロック | 3.6GHz | 3.2GHz |
Boostクロック | 4GHz | 3.7GHz(通常Boost時) |
TDP | 95W | 140W |
価格(米ドル) | 499ドル | 1050ドル |
RYZEN 7シリーズの中核モデルとなる「RYZEN 7 1700X」は、6コア/12スレッドのIntel Core i7-6800Kの競合に位置づけられ、ベースクロック3.4GHz、Boostクロック最大3.8GHzを95WのTDPで実現。そのマルチスレッド性能は、Core i7 6900Kをも上回ることがあるとして、Cinebench R15のマルチスレッド性能比較が公開された。ただし、その価格は、RYZEN 7 1800XとCore i7-6900Kほどの差はなく、米国における市場想定価格は399ドルとなる。
型番 | RYZEN 7 1700X | Core i7-6800K |
---|---|---|
コア数 | 8 | 6 |
スレッド数 | 16 | 12 |
L3キャッシュ | 16MB | 15MB |
ベースクロック | 3.4GHz | 3.4GHz |
Boostクロック | 3.8GHz | 3.6GHz(通常Bootst時) |
TDP | 95W | 140W |
価格(米ドル) | 399ドル | 425ドル |
また、8コア/16スレッドのエントリーモデルとなる「RYZEN 7 1700」は、Intel Core i7-7700Kの競合に位置づけられ、TDP 65Wながらベースクロック3GHz、Boostクロック3.7GHzで動作。スー氏は、マルチスレッド性能の高さを、Cinebench R15のテスト結果で示すだけでなく、Handbakeによるビデオトランスコードのライブデモも公開し、その性能の高さをアピールした。
ただし、このライブデモは、あくまでもCPU性能比較を前提としており、Core i7-7700Kの内蔵GPUのQuick Sync Videoは無効にされた状態での比較であった。なお、同CPUの価格は、329ドルに設定されている。
型番 | RYZEN 7 1700 | Core i7-7700K |
---|---|---|
コア数 | 8 | 4 |
スレッド数 | 16 | 8 |
L3キャッシュ | 16MB | 8MB |
ベースクロック | 3GHz | 3.6GHz |
Boostクロック | 3.7GHz | 4.2GHz |
TDP | 65W | 65W |
価格(米ドル) | 329ドル | 350ドル |
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