GoogleのAIが未来ではなく生活に入り込んでいる件ITはみ出しコラム

» 2017年03月05日 06時00分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 人工知能(AI)、いつの間にかすっかり生活に入り込んでいます。特にGoogleのいろんなツールを使うということは、知らず知らずにAIのお世話になっているということです。今回は仕事で使って「便利だなぁ」と思ったGoogleのAI関連ツールについて体験談を紹介します。

 まずはAndroidで利用できるパーソナルアシスタントの「Google Now」。最近ではそこから進化したAI採用パーソナルアシスタントの「Googleアシスタント」も使います。

 普段は家で一人で仕事をしているので、誰にもはばからず大きな声で「OK, Google」と呼び掛けてスリープ中の「Nexus 5X」を起こし、仕事以外でもリマインダーや思い出せない俳優の名前の検索などで役立っています。

 海外ニュースの翻訳ではもっぱら、度量衡や通貨の換算で使っています。新しいスマートフォンの記事でinch(インチ)やlb(ポンド)が出てくると、Google Nowに「5.1インチは何ミリ?」などと口頭で聞いて、表示された結果を入力しています。Google検索への手入力も便利ですが、コピペするより音声で聞いた方が楽ちんです。

 左の画像はGoogle Nowではなくてより賢いGoogleアシスタントの結果ですが、換算くらいならGoogle Nowでも同じ結果が出ます。右の画像はGoogleアシスタントならではのコンテキストを理解した会話の例です。Google NowやSiriではこうはいきません。

ai 1 度量衡換算はお手の物(左)。前の質問を覚えていて関連した返事をくれます(右)

 次は「フォトスキャン by Googleフォト」。本来はアルバムに貼ったままの写真や丸まっている紙焼き写真をきれいに取り込むためのアプリですが、テレビ画面もかなりまともに撮影できます。機械学習で、ゆがみや光の反射などを調整してくれるのです。

 例えば、カメラを水平に構えられなくても、ある程度ならゆがみを直してくれます。テレビ画面をゆがまずに撮影できるのは、「Apple TV」や「Android TV」を利用している写真を撮るときに便利です。まだ発展途上な感じですが、私がカメラで撮影するよりは上手です。

ai 2 Android標準の「カメラ」アプリで撮影したテレビ画面。普通に撮影すると、このようにゆがみが出てしまうこともしばしば
ai 2 「フォトスキャン by Googleフォト」アプリで撮影した同じテレビ画面。ゆがみが抑えられているのが分かります

 最後は、そのうち私の仕事を奪うかもしれない「Google翻訳」です。賢くなったとはいえ、さすがにまだそのまんま仕事を代行してもらうレベルではありません。でも、先日は列記された国名を翻訳してもらったときに感動する出来事がありました。

 GoogleのiOS版キーボードアプリ「Gboard」の記事で、「新たに15カ国語に対応しました」というくだりを、日本語対応はまだということもあってそのまま列記しようと思ったのですが、DanishやCatalanはちょっと自信がなくて……。

 ふと思い付いてこの1文をGoogle翻訳にコピペしてみると、あらステキ。

Gboard will now work in Croatian, Czech, Danish, Dutch, Finnish, Greek, Polish, Romanian, Swedish, Catalan, Hungarian, Malay, Russian, Latin American Spanish and Turkish.

 このように訳されたではありませんか。

Gboardは現在クロアチア語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、フィンランド語、ギリシャ語、ポーランド語、ルーマニア語、スウェーデン語、カタロニア語、ハンガリー語、マレー語、ロシア語、中南米スペイン語およびトルコ語で動作します。

 ai 3 「Google翻訳」でばっちり

 ここでのポイントは、原文の「, 」(半角カンマ+スペース)が「、」(半角スペースなしの全角読点)にきちんと変換されたこと。自分で原文をコピーしてきて翻訳しながら日本語に上書きしていると、うっかり半角スペースのゴミが残ってしまうことがあるのもこれで解消です。欲を言えば、最後の「および」も「、」にしちゃってほしいのですが、それくらいは自分でやります。

 Googleアシスタント搭載のスマートホームデバイス「Google Home」が日本市場に上陸したら、もっといろいろ相談に乗ってもらえそうで楽しみです。

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