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» 2017年09月21日 13時00分 公開

洗練の「VAIO S13」か、新生の「VAIO S11」か 2017年モデル徹底検証 (3/5)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

より安定して打てるようになったキーボード

 キーボードはおなじみのアイソレーションデザインで6列仕様。キーピッチは、S13が約19mm、S11が約16.95mmだ。実測でも縦横とも公称値通りだった。キーストロークはいずれも約1.2mmとなっている。キーボード下の剛性が高まり、たわみが大幅に軽減された。スイッチの感触も良好で、打ちやすいキーボードだ。暗所で操作しやすいよう、キーボードバックライトも備えている。なお、USキーボードも購入時に選べるようになった。

 細かい改善では、キートップをキーボードベゼルの高さより少し下に潜らせて配置することで、キートップの裏に爪が入って剥がれてしまったり、ホコリやゴミがキーボードの下に入り込んでしまったり、といったトラブルを抑制している。キートップにはフッ素含有のUV硬化塗装(ブラックのみ)を施し、摩耗や汚れを予防しており、使い込んでもきれいな状態を保てる。

VAIO S S13(左)のキーボードはキーピッチが約19mmだ。実測でも同じく約19mm、縦のピッチも同様だった。パームレストの奥行き(最下段のキーからエッジまで)は約80mm。S11(右)のキーボードはキーピッチが約16.95mmと、S13よりは若干狭め。実測でも公称値通り17mm弱で、縦のピッチも同様だった。パームレストの奥行き(最下段のキーからエッジまで)は約69mm
VAIO S S13、S11ともキーストロークは約1.2mm。特にストロークが浅い印象はなく、スイッチの感触は良好だ
VAIO S S13、S11とも暗所で作業しやすいようキーボードバックライトを搭載する
VAIO S キーボードバックライトの点灯設定はVAIOの設定で行える

 前述の通り、液晶ディスプレイを開くとキーボードの奥側が持ち上がる仕組みだ。これによって机との段差が最小限になり、机をアームレストとして使えるよう配慮されている。キーボードの傾斜角度にもこだわり、VAIOの社員100人を対象に調査し、理想的な角度に調整したという。

 このように、キーボードにはかなりこだわっており、実際にとても打ちやすいが、それだけにS11に関してはあえて1つ注文をつけたい。S13やS11のようにパームレストのエッジが鋭角なモデルは、この部分に手が当たると痛く感じる。パームレストの長さが十分にあるS13に関しては気にならないが、S11については、やはりパームレストが短いため、やはりエッジが手の平に当たる。

 ボディーの傾斜によって強く当たることはないようになっているが、モバイルPCは常時平面の安定した場面で使えるわけでもないため、これだけでは完全な解消には至っていない。パームレストのエッジが手に鋭角に当たらないよう、ごくわずかでも丸みを帯びていたり、カットされていればより快適にタイピングできるように思う。

VAIO S 液晶ディスプレイを開くとボディーに傾斜がつき、机をアームレスト代わりに使える。VAIOの社員100人を対象に調査をして角度を調整したという

 タッチパッドは2ボタン式を採用する。ボタン一体型のクリックパッドは法人ユーザーには操作ミスしやすいと不評だったようだ。Windows 10の高精度タッチパッドに対応しており、OS標準のジェスチャー機能が利用できる。ボタンの静音化も図られているということだが、特別に静音という印象はない。

VAIO S S13、S11とも、2ボタン式タッチパッドを搭載する。パッド部分のサイズも共通で、横80mm、縦45mmだ。最近の大きなタッチパッドに慣れていると少し狭く感じるが、手の平が当たって誤動作する心配は少ない
VAIO S Windows 10の高精度タッチパッドに対応しており、OS標準のジェスチャー機能が利用できる

視認性が高く色味も自然な液晶ディスプレイ

 液晶ディスプレイのサイズは、S13が13.3型、S11が11.6型だ。いずれも表示解像度は1920×1080ピクセルのフルHDに対応する。S13はアンチグレア仕様、S11は低反射コート仕様と表面仕上げが少し違うが、どちらも映り込みは抑えられている。液晶の配向方式は公開されていないが、いずれも視野角は上下左右とも85度の広視野角とされており、IPS系と思われる。

VAIO S S13(左)とS11(右)の液晶ディスプレイ。いずれも表示解像度は1920×1080ピクセルのフルHDに対応する。S13の表面はアンチグレア仕様、S11の表面は低反射コート仕様だ。S11を意識してS13と比べてみると、多少反射は強めだが、ギラ付きなどは感じない

 カラーセンサーのi1 Display Proとi1 Profilerで計測した色域はどちらもsRGBをほぼカバーしており、キャリブレーション補正カーブもきれいな45度の直線に近かった。特にメーカーが強調しているわけではないが、キリッとした表示で見やすい液晶ディスプレイだ。

 ちなみに、今回からタッチパネル付き液晶ディスプレイ搭載モデルは用意されていない。こちらもユーザーアンケートの結果から必要ではないと判断したという。

 ディスプレイ上部のベゼルにはHD Webカメラに加えてデュアルマイクを搭載しており、暗騒音を低減したクリアな録音ができる。サウンドについては、音圧、音質ともにごく普通という印象だ。ステレオスピーカーは底面の前方にあり、会議などでよく聞こえるということを重視した設計となっている。

VAIO SVAIO S i1 Display Proとi1 Profilerで作成したICCプロファイルをColor AC(Phonon氏・作)で表示させた。実線が計測値で、点線がsRGBの色域だ。S13(左)はsRGBカバー率が約92.5%、面積比では102.5%だった。S11(右)はsRGBカバー率は約94.4%、面積比では101.4%だった。いずれも色域はほぼsRGBと言える
VAIO SVAIO S キャリブレーション補正カーブ。S13(左)はRGBの線がほぼ重なっているものの、暗部でやや下方に調整されている。S11(右)はRGBの線がほぼ重なり、ほぼ45度の理想的な直線だ。ちなみに色温度の測定値はS13が7747K、S11が6585Kだった。S13はsRGBの色温度(6500K)より少し高めだ

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