Windows 10秋の大型アップデートで「ストア」が変わる:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/2 ページ)

» 2017年09月28日 00時00分 公開

 MicrosoftはWindows 10の次期大型アップデートである「Fall Creators Update(1709)」を10月17日に一般公開する。今回はこのアップデートに関する幾つかのトピックを紹介したい。

RS3 Windows 10の大型アップデート「Fall Creators Update」は10月17日にリリース。写真は提供開始日を発表する米MicrosoftのWindows & Devices担当上級副社長であるテリー・マイヤーソン氏

Fall Creators Updateの実質的なRTMは間もなく

 Windows Insider ProgramのFast Ringユーザー向けに提供されるWindows 10 Insider Preview(for PC)の提供がハイペースになってきた。9月に入ってからは、1日にBuild 16281、12日にBuild 16288と週1ペースでの配信だったが、月後半は19日にBuild 16291、20日にBuild 16294、22日にBuild 16296、26日にBuild 16299といった具合にほぼ連日アップデートされている。

 米MicrosoftのWDG(Windows and Devices Group)部門で主にWindows Insider Programを通じたプロモーションを担当するドナ・サルカール氏は、9月22日に「今後数日は予告も大きな機能追加もないバグフィクス中心のアップデートが続く」ことをTwitterで報告しており、Fall Creators Updateはいよいよ完成目前といった状況だ。

 過去の傾向から、9月中に登場するアップデートが実質的なFall Creators UpdateのRTM(Release To Manufacturing)に相当するビルドになると予想される。

 開発中のWindowsビルドが確認できる非公式サイトのBuildFeedを見る限り、現状でRedstone 3(Fall Creators Updateの開発コード名)の内部ビルドとしてはBuild 16299.2が提供されており、恐らく16300〜16302あたりのビルド番号がFall Creators Updateに充当されるのではないかと考えている。

BuildFeed BuildFeedによるWindows 10 Insider Previewのリリース状況(2017年9月27日)

 「10月17日リリースなのに早くないか」と思われる方がいるかもしれないが、OEMへの提供タイミングなども考慮して、正式リリース日の2〜3週間前程度には最終ビルドが決まる。後は正式リリースまで差分パッチの適用を中心としたマイナーバージョンアップを行うスタイルへと移行することになる。

Windowsストアは「Microsoftストア」に改名、ハードの購入も可能に

 Fall Creators Update以降ではWindows 10の機能が幾つか変更されるが、中でも話題となっているのが「Windowsストア(Windows Store)」の「リブランディング」だ。

windows store Fall Creators UpdateのタイミングでWindowsストアも強化される

 Windows 8とともに登場したWindowsストアでは、競合であるAppleのApp Storeなどと同様、Windows OSで利用可能なアプリやコンテンツが提供されている。その狙いとしてはアプリの安全でシンプルな流通経路を確保しつつ、ソフトウェア開発者のオンライン流通でのマネタイズを容易にすることにある。

 一方でこのWindowsストア戦略は成功しているとは言い難い。アプリケーションの流通に関してもともと複数の経路が存在するWindowsにおいて、利用者にとってメリットが必ずしもあるといえない点がウイークポイントだ。

 ネックの1つとなっていたデスクトップアプリケーションの移行を見据えた「Desktop Bridge(Project Centennial)」の提供で「UWP(Universal Windows Platform)」アプリの拡充を行ったり、Windowsストア経由でのみアプリを入手可能な「Windows 10 S」をリリースしたりしたが、これら施策は必ずしも功を奏していない。

 例えば、Windows 10 S搭載クラムシェルノートPC「Surface Laptop」で提供されている「2017年内に限りWindows 10 SからProへの無料アップグレードが可能」という施策の実施期間をさらに3カ月延長するなど、Microsoft内部でもやや戦略に混乱をきたしている様子がうかがえる。

Windows 10 S搭載ノートPC「Surface Laptop」は、期間限定でWindows 10 Proへの無料アップグレードが可能だ

 こうしたWindowsストアだが、間もなくその名称を「Microsoftストア(Microsoft Store)」へと変更し、取り扱い品目を大幅に拡充するという話が出てきている。9月22日(米国時間)以降に複数の海外メディアが報じているが、最新のInsider Previewビルドでのストアの名称やアイコンが変化しており、この変更が確認できるという。

 また米MSPoweruserによれば、各種アクセサリー(Xbox One向けを含む)やPCハードウェアがストアの商品として出現しており、実際に購入が可能だと報告している。

 MicrosoftストアはMicrosoftが運営する実店舗ならびにオンラインストアの名称だが、今回のWindows OS(含むXbox One)用ストアアプリは「アプリやコンテンツの購入」だけでなく、「ハードウェアも取り扱うMicrosoft Online Storeのフロントアプリ」としての役割も担うようになったと判断される。

 最近では「Always Connected PC」構想に基づいたLTEモデム内蔵PCにおいて、各国でのデータ通信がWindowsストア経由でオンライン購入可能になったことが話題だが、「Microsoftストアへの変更」はこのストアアプリの役割をさらに拡大させるだろう。

国内では「VAIO S11」と「VAIO S13」の新モデルがいち早くWindowsの「データプラン」対応SIMを採用。Windowsストアからデータ通信のプランを直接購入できる
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