Windows Mixed Reality対応ヘッドマウントディスプレイの選び方 各社製品を横並びでチェックいったいどれを買えばいい?(1/2 ページ)

» 2017年11月08日 06時00分 公開
[西田宗千佳ITmedia]

 Windows 10に提供された大型アップデート「Fall Creators Update」では、新たに「Windows Mixed Reality Immersive Headset」に対応している。いわゆるVR用のヘッドマウントディスプレイ(HMD)規格だが、他のプラットフォームと異なるのは「多数のメーカーから同時期に対応製品が出る」ということだ。それだけ選択肢が広い、という言い方もできるが、裏を返すと何を選べばいいのか分からない、ということでもある。

 筆者はほとんどの機種で実機に触れた経験がある。そこで、どの製品がどう違うのか、簡単に解説してみたい。

日本マイクロソフトが開催した説明会場に並ぶ5社のHMD。左から、レノボ・富士通・HP・Acer・DELL

実は中身は同じ!? PCとは異なるビジネスモデル

 と、その前に、前提知識として覚えておいてほしいことがある。

 規格に沿った機器が多数のメーカーから出ること、その旗振り役がMicrosoftであることなどから、Windows Mixed Reality Immersive Headset(以下、WMR対応HMD)は、一見すると「PCのように各メーカーが、ある種のレギュレーションに沿って自由に開発しているもの」という印象を受けるかもしれない。

 しかし、実際にはそうではない。

 MicrosoftはWindows MRにおいて、「Microsoft側が選択した特定のパートナーとのみビジネスをする」形をとっている。その際には、機器の基本的な設計はMicrosoftから提供される。

 具体的に言えば、今回出てくるHMDはすべて同じ技術を使い、同じようなパーツと光学系を使ったものということだ。「性能は同じ」である。セットで販売されるハンドコントローラーに至っては、まったく同一の製品に各社が違うロゴをつけているだけだ。

 基本的なスペックは以下の通りである。

  • 片目1440×1440ピクセルのVR用液晶を使い、両眼で2880×1440ピクセル。リフレッシュレートは最大90Hz
  • レンズはフレネルレンズ
  • ディスプレイ部はフリップアップ式
  • マイクとヘッドフォンは外付けで、3.5mmジャックで接続
  • PCとはUSB 3.0とHDMIで接続
  • ポジショントラッキング(自分の方向や位置の把握)用に2眼式のセンサーを内蔵しているが、外界の映像を取り込むの能力はない
  • 外部にセンサーを設置する必要はなく、PCにケーブルをつなぐだけで使える

 共通の特徴として、「スクリーンドアエフェクト」と呼ばれる画素同士のすき間が目立つ要素が少なく解像感がある点、発色は若干おとなしめだが、ポジショントラッキングは良好で、重量も軽く感じるように作られている点が挙げられる。だから、使い勝手は基本的にはよいが、難点もある。

 フレネルレンズは安価に薄く作れるのが利点であるものの、レンズの中心から軸がずれると見え方が極端に悪くなる。そのため、標準設定の瞳孔間距離(63.5mm)との差が目立つ(すなわち、瞳の間が大きいか小さいかのどちらか)場合だと、画質が落ちる。

 WMR対応HMDは、現状日本で発売される製品の場合、瞳孔間距離の調整がハード側でできない。そのため、人によっては画質が落ちるように感じられやすい。この点は、海外で発表されたSamsung製のハイエンドHMD「HMD Odyssey」では調整が可能になり、この問題が解消されている(ただし、日本では発売の予定が公開されていない)。

 どちらにしろ、上記の点は、日本で手に入るすべての製品で「同じ」であり、大きな違いはない。要は、製品による違いは「デザイン」「かぶった時の感じ」などの使い勝手の面と、「入手時期」「価格」に集約できる。

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