Intelは、年明け早々の1月6日に「Kaby Lake-S」こと第7世代CoreシリーズとIntel 200シリーズチップセット搭載マザーを投入した。これまでの世代と同じように最上位の「Core i7-7700K」(当時税込み4万7000円前後)が一番人気となり、プラットホームを牽引していくことになる。
「Skylake-S」こと第6世代からスムーズに移行が進んだが、その過程でOSの選択肢はWindows 10のみに絞られていった。これは第7世代Coreと対応マザーの公式な対応OSがWindows 10 64bit版のみとなるため(※Ryzenも同様)。回避策もあるにはあるが、すでに2016年下旬時点で店頭でのOSの売れ行きはWindows 10に集中する傾向があったため、2014年のXP終了前後の頃のような混乱はみられなかった。
当時、パソコン工房 秋葉原BUYMORE店は「手持ちの7/8.1をインストールしたいというニーズはやはり根強くて、その場合は保守パーツとして旧世代を確保することをお勧めしています。今年が終わるころには7もレガシー化しているんじゃないかと思います」と話していた。
それから10カ月に渡って自作PCのメインストリームを支えていたが、11月2日は「Coffee Lake-S」こと第8世代Coreシリーズと、対応するZ370マザーが登場し、2017年のうちに世代交代を迎えることになる。Coffee Lake-Sは最上位の「Core i7-8700K」(税込み4万8000円前後)が6コア/12スレッド構成になるなど、全体的にコア数が底上げされているのが特徴だ。
発売当初からまずまず順調に売れてはいるものの、底値となった第7世代Coreと対応マザーの在庫が残っている状態で、新ラインアップの「Core i7-8700」と「Core i5-8600K」「Core i5-8400」(税込み価格は4万円前後/3万3000円前後/2万3000円前後)が極端な品薄に陥っており、年初ほどの滑らかなバトンタッチは年末にいたるまで実現していない。
その背景について、某ショップはこう語る。「Coffee Lakeはロードマップを前倒しして投入されましたが、その背景にはRyzenの台頭があるといわれています。ライバルに対抗すべく手を打ったものの、生産ペースは上げられないので、ひとまずは一番人気になるであろうi7-8700Kの製造に集中したというウワサもありますね」。いずれにしろ、Intel一強だったここ数年ではみられない動きなのは確かだ。そのあたりの事情はハイエンドCPUもよく似ている。
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