日本マイクロソフトの2in1デバイス「Surface Pro」の個人向けラインアップにLTE対応モデル「Surface Pro LTE Advanced」が加わり、2018年4月から販売が開始されている。現行の第5世代(2017年)モデルをベースに、LTE Advanced、LTE Cat.9対応モデムを内蔵し、理論値で最大450Mbpsのモバイル通信を行える。評価機を入手したので、パフォーマンスや使い勝手を検証していこう。
Surface Proは、タブレットとしてもノートPCとしても活用できる2in1デバイスとして揺るぎない地位を築いている。
本体であるタブレットスタイルのボディーにキックスタンドを搭載して自立でき、マグネット着脱できるカバーキーボード(Type Cover)を使うことで、タブレットスタイルでもノートPCスタイルでも活用できる。このように、タブレット部分とキーボード部分を分離・合体してスタイルを切り替える方式は「デタッチャブル型」と呼ばれる。
本製品は5世代目にあたる製品だが、この機能性と見た目の美しさを兼ね備えたスタイル、マグネシウム合金を採用した質感の高さが、強く支持されている。
ボディーサイズは、292.1(幅)×201.42(奥行き)×8.45(高さ)mm、公称値の重量は約770g(Core i5搭載モデル)だが、実測重量は798gだった。公式のスペックが公開された段階でLTEモデルは存在していなかったので、LTE機能の分わずかに重くなっているのだろう。それでも800g以下で、軽々と持ち運べる重さだ。
なお、ACアダプターの実測サイズは約90×50×22mm、実測重量は約220g(ケーブル込み)だった。出力は44W。Surface Connectで15V/2.58A(約39W)、給電専用の5V/1A(5W)のUSBポートがある。
通信機能として、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応の無線LANとBluetooth 4.1に加えて、4G LTEモデムを内蔵する。LTEとの互換性を保ちつつ拡張した「LTE Advanced」に対応し、複数の周波数を同時に利用して通信を行う「キャリアアグリゲーション(CA)」により最大450Mbpsでの通信が可能だ。
LTEモデムはSIMフリー仕様。キックスタンドの内側に搭載するNano SIMカードスロットに差したSIMカード、またはeSIMで利用できる。eSIMはプロバイダーによってSIMカードを交換する必要がなく、ソフトウェアでプロバイダーを切り替えられる新しい仕組みだ。標準のプロバイダーは「Cellular Data by Transatel」が設定されている。
今回はNano SIMスロットに楽天モバイル(NTTドコモのMVNO)のSIMを差して利用してみたが、APN設定を手動で入力することで問題なく利用できた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.