マウスコンピューターの「DAIV」シリーズには、クリエイター向けの高い性能を備えつつ、薄型軽量で持ち運びもしやすい14型モデルが用意されている。今回はその中から、外部GPUにGeForce GTX 1050を搭載し、写真編集作業を快適にこなせる「DAIV-NG4500E2-SH2」を取り上げる。
画像や動画の編集といったクリエイティブな作業というと、自宅や職場でハイスペックなデスクトップPCでじっくり行うイメージが強いだろう。しかし取材や撮影旅行、打ち合わせなどでの移動が多い人であれば、その場で撮影した写真・映像の出来上がりの確認や編集が行える、ハイスペックなノートPCを持ち歩くメリットは大きい。
ただし、いくらデスクトップ並の高性能なノートPCでも、持ち運ぶ以上は画面サイズおよび重量は無制限に大きくするわけにもいかない。1920×1080ピクセルのフルHD液晶でも、高解像度な写真・動画となるとやはり手狭だ。写真・動画の全体のイメージを一望しつつ、細部の編集もしっかり行いたいなら、職場や自宅で4Kや5Kといった大型の液晶ディスプレイを使った方がいい。また動画のエンコードなど、よりマシンパワーを必要とする用途も行うならばデスクトップPCもあるとより快適だ。
そこで今回は「デスクトップに匹敵する高性能なノートPC」としてマウスコンピュータ−「DAIV-NG4500E2-SH2」を、「高解像度な画像・動画も一望できる5Kディスプレイ」としてiiyama「ProLite XB2779QQS」をピックアップした。さらにデスクトップPCも併用するという、アクティブさとパワフルさとクオリティーを兼ね備えたスタイルを提案していく。
それではまずノートPCから見ていこう。画像や動画の搾精や編集を行うクリエイター向けのPCに求められるスペックといえば、「イメージを確認しやすいディスプレイ」「編集作業に耐えられるハイパワーなCPU」「十分な容量のメモリ」「高いグラフィックス機能」「十分な容量と速度のあるストレージ」といったところだろう。
「DAIV-NG4500E2-SH2」は、それらの要求を満たしながらも、持ち運びが苦にならない薄型軽量を実現したハイパワー&スタイリッシュなノートPCだ。基本構成は以下に示す通りで、購入時のカスタマイズも可能。標準構成モデルは13万9800円(税別)だ。
DAIV-NG4500E2-SH2の基本構成 | |
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OS | Windows 10 Home 64ビット(Proへのアップグレード選択可能) |
CPU | Intel Core i7-7700HQ(4コア/2.80GHz/TB時最大3.80GHz/6MBスマートキャッシュ/HT対応) |
グラフィックス | GeForce GTX 1050(2GB) |
メモリ | 16GB PC4-19200 (8GB×2/デュアルチャネル/最大32GB) |
M.2 SSD | 256GB SerialATAIII M.2規格 |
HDD | 1TB(5400rpm) |
チップセット | モバイル Intel HM175 |
液晶ディスプレイ | 14インチ フルHD(1920×1080ピクセル・ノングレア) |
無縁 | IEEE 802.11ac/a/b/g/n、BluetoothV4.2 + LE 準拠モジュール |
カードリーダー | SDメモリカード(SDXC、SDHC含む)、MMC |
インタフェース | HDMI×1、DisplayPort×2、USB3.0×3、USB3.1×1、イーサネット(1000Base-T)、S/PDIF(ライン出力と共用)、ヘッドフォン出力、マイク入力 |
Webカメラ | 200万画素 |
バッテリー駆動時間 | 約5時間 |
重量 | 約2.2kg |
「NG4500」シリーズは、フルHD(1920×1080ピクセル)の14型液晶と、GeForce GTX 1050を搭載している。CPUは第7世代のCore i7-7700HQ(ベース2.8GHz、最大3.8GHz、キャッシュ6MB)を搭載。現状ではより高性能なCPUも多く存在するが、今でもゲーミングPCで使われることの多いCPUだけに、出先での編集用途にも使える十分な性能を持つ。メモリも標準構成でも16GBとノートPCとしては大容量だ。
評価機にはストレージとして、Windowsのシステムなどを入れるCドライブ用として256GBのM.2 SSD「ADATA SU800NS38」、データドライブとして1TBのSATAII HDD「Seagate ST1000LM048-E7172」が搭載されていた。これらのメモリ、ストレージなどに関しては購入時にBTOメニューから仕様をカスタマイズできる。
キーボードは日本語配列の87キー。キーピッチ約18.75mmとゆったりした作りでタイピングもしやすい。配列的には「Enter」キーの左側にある列のキーが、他のキーの倍程度の幅がとられている。ホームポジションと使用頻度が高い「Enter」キーや「BackSpace」キーまでの距離が離れているので、手の小さいユーザーには少し押しづらく感じる部分があるかもしれない。キーボードにバックライトが装備されているので、多少薄暗い環境であっても視認はしやすい。タッチパッドは107×60mm(実測値)とかなり大きめだ。公園のようなマウスなどの使いにくい環境でもある程度の操作が行える。
このようにハイレベルなスペックを備えながら、本体サイズは349(幅)×247(奥行き)×25.4〜28.8(高さ)mmで重量は約2.2kg。極端に軽いというほどではないが、最薄部25.4mmと薄型となっており、十分かばんに入れて持ち運べるサイズ感を実現している。
画像・動画編集で気になる点のはやはりディスプレイだろう。外光の映り込みが少ないノングレア液晶なのは、出先のオフィスや屋外、喫茶店などの室内等、さまざまな環境での利用が考えるとありがたい。
インタフェースは、USB 3.0を左側面に1基、右側面に2基。USB 3.1を左側面に1基搭載。映像出力用のコネクターは、HDMI×1、mini DisplayPort×2を装備する。どちらもサポート解像度は最大で3840×2160ピクセルとなっている。
ベンチマークの結果も簡単に見ておこう。以下に「CINEBENCH R15」「PCMark10」「Crystal Disk Mark」の結果を示しておく。画像・動画関連のスコアも全般に優秀で、外出先でも十分に編集作業をこなせる性能があることが分かる。
今回DAIV-NG4500E2-SH2の「相棒」としてチョイスしたのが、iiyamaの27型ディプレイXB2779QQS-S1だ。その特徴はなんといっても最大解像度5120×2880ピクセルの「5K」をサポートした大画面。パネルはIPSで、光沢感があり写真や動画を鮮やかな色合いで表示できるグレア液晶を採用している。主なスペックは以下の通りだ。
ProLite XB2779QQSの主な仕様 | |
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型番 | XB2779QQS-S1 |
パネル種類 | IPS方式 27型グレア液晶 |
視野角 | 左右各89度、上下各89度 |
応答速度 | 4ms |
輝度 | 440cd/m2(標準) |
コントラスト比 | 1200:1(標準) 800万:1(ACR機能時) |
最大表示解像度 | HDMI接続時:3840×2160ピクセル・60Hz、DisplayPort接続時:5120×2880ピクセル・60Hz |
信号入力コネクター(デジタル) | HDMI×3, DisplayPort×2 |
ヘッドフォン端子 | 対応 |
スピーカー | 2W×2 |
外形寸法(幅×奥行き×高さ) | 650×230×434.5〜564.5×mm |
重量 | 8.2Kg(スタンド含む)、5.9kg(スタンド含まず) |
入力端子は、DisplayPort×2、HDIM×3、ヘッドフォン端子×1を装備している。5K解像度での表示が行えるのはDisplayPort接続時で、HDMI接続時は3840×2160ピクセルの4K解像度となる。DAIV-NG4500E2-SH2の外部出力は、DisplayPort・HDMIともに3840×2160ピクセルなので、DAIV-NG4500E2-SH2のサブディスプレイとして使うときは4Kで、よりハイエンドなデスクトップPCとの接続時は5Kで利用というふうに使い分ける形となるだろう。
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