未来を創る「子どもとプログラミング教育」
連載
» 2018年08月09日 06時00分 公開

子どもを守るITリテラシー学:子どものITセキュリティに家族で向き合っていますか? (2/2)

[宮田健,ITmedia]
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親は「ITの先生」たれ――おすすめしたい2つのこと

 先生方への講演の後、スマホと子どもたちに関する現場のお話を聞いてみると、多くの先生が「SNSの使い方などを“学校で教わる”ことを期待されていて、とても悩んでいる」とおっしゃっていました。

 本来であれば、学校という場所でITに関するセキュリティも学べる環境があることが理想です。10年後、20年後ならばきっとそうなっていると期待したいですが、今はスマホの普及が急拡大している、過渡期ともいえます。そのタイミングでは、家庭内でITセキュリティの教育をすることが重要だと思います。

 これまでいろいろな話を聞いていて感じる一番の問題は、「親が知らないうちに、子どもたちがいろいろなサービスを使う」こと。もちろん、新しいことにチャレンジすることは素晴らしいです。しかし、インターネットの世界はネットを通じ、地域、言語、年齢層、思想を超えて“つながる”ことが特徴であり、リスクです。

 世の中にあるのは子ども向けのサービスだけではありません。アプリのインストールだけで、簡単なユーザー登録だけでさまざまなサービスが利用できる時代、その点を子どもだけに任せるのはあまり得策ではないでしょう。

 私なりの解決策は、まず親世代が、子どもたちの使っているサービスを使ってみること。これはスマホでアクセスできるサービスだけでなく、子どもたちが遊びたがるゲームも一緒。最近のゲームはゲーム内にコミュニケーションができる方法を用意していることも多いのですが、それはほとんどの場合、やってみないとなかなかその全貌が見えないのです。

 もちろん親世代は忙しいので、まずは「子どもたちの世代で話題になってるアプリやサービスを知り、評判はどうか、ニュースになっていないかを知る」だけでもリスクは減らせると思います(そのための力になれる連載を目指したいと思います)。

 昨今ではフィルタリングサービスも当たり前になっていて、子どもたちに見せたくない掲示板やSNSなどがつながらないようになっている家庭も多いでしょう。しかし、子どもがインストールしたゲーム内に、掲示板やSNS的機能があることを知らないと、リスクに気が付くことすらできません。

 解決策は「子どもと一緒に遊ぶ」しかないと思います。そうすれば、子どもがインターネット上で置かれている状況も把握できますし、コミュニケーションの時間も取れるでしょう。何とか時間を作って、そうした機会を設けてみてはいかがでしょうか。

 もう1つは、「ネット上で起きている、子どもたちが関係しそうな問題を、子どもたちよりも先に知っておく」こと。ニュースを見ていると、インターネット上で子どもたちが巻き込まれる事件だけでなく、子どもたちが知らずに法を犯してしまう事件が多くあります。

 今では、ネット上でサービスを数クリックで契約するがごとく、多数のアクセスを行うことでサーバに負荷をかけ、特定のサービスをダウンさせる「DDoS攻撃」を代理で行うサービスすらあります。しかもその代金は数百円レベルで、お小遣い感覚でネット上の犯罪行為ができてしまうのです。

 実際、そのようなサービスを使ってしまい、警察に摘発される事例も多くあります。その前に親が概要を知っておき、「こんなことがあったんだよ」と会話ができれば、きっと防げたはずの犯罪なのです。

 親世代ですら、LINEをはじめとするメッセージツールでトラブルを起こしているわけです。子どもたちも苦労しつつ、ITを活用しようとしているはず。その点では、親と子どもは対等です。コミュニケーションを取りつつ、便利に使う。そのためのちょっとした気付きを、本連載でお伝えしてきたいと思います。

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