「Ingress」アニメ化の心配は試写会で吹き飛んだ?ITはみ出しコラム

» 2018年09月02日 06時00分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 「Ingress」をベースにしたアニメ「INGRESS THE ANIMATION」が、10月17日24時55分(18日午前0時55分)にフジテレビで放映開始です。

ingress 1 「INGRESS THE ANIMATION」のキービジュアル

 Ingressとは「Pokemon GO」で一躍有名になったNianticが2011年にスタートしたスマートフォン向けゲームアプリ。AR(拡張現実)を利用した位置情報ゲームです。

 ゲームの内容をものすごく大まかに言うと、「エンライテンド」(緑)か「レジスタンス」(青)かのどちらかの陣営に「エージェント」として参加し、実際に足で歩き回って陣取り合戦をするというもの。その戦いの背景になる物語がちゃんとあって、ちょっと厨二病っぽいところが好きです。

 Ingressのアニメ化の話を知ったときは、もともとストーリー性のあるゲームなのでドラマとかアニメにする話はたくさんあっただろうなぁと思いつつ、ゲームをやってきた人たちに受け入れられるのかな、ゲームを知らない人でも楽しめるのかな、と余計な心配をしました。

 でも、試写会でエピソード4まで見せてもらって、杞憂(きゆう)だったと思いました。ネタバレしちゃいけないので詳しい内容については触れませんが、さすがフジテレビが新設する深夜アニメ枠「+Ultra」の第1弾。かなりハイレベルです(それでも完全にネタバレを防ぎたいという方、以下はご遠慮いただく方がいいと思います)。

 (ゲームとしての)Ingressがスタートしたとき、記事を書くためにアカウントを作ったものの、私の住んでいる東京のはずれは真っ暗でエージェントもいなければポータルもなく、日本語化を待たずに脱落してしまいました。

 あのころ自宅前の公園にポータルを作っておけば、Pokemon GOのポケストップかジムになっていたのに……と後悔しています(Pokemon GOのポケストップやジムは、Ingressで作られたポータルを流用しているので)。


 それはさておき、アニメはIngressの世界観を損なうことなく、かつ、単体アニメとしてもわくわくしながら楽しめます。見せてもらったエピソード4は「これからいいところなのにー」というところで、続きをテレビで見られるのが11月(のはず)だなんて待ちきれません。

ingress 2 映像も美しい〜

 おおまかにはゲームと同様、エンライテンドとレジスタンスの話で、「ヒューロン研究所」とか「センシティブ」とか「エージェント」とか「XM」とか、ゲームをやっている人にはおなじみの用語が一通り出てきますが、初めてこの世界に触れる人でも分かるようになっています。

ingress 3
ingress 4 米Nianticのジョン・ハンケCEO

 オープニングのクレジットには、Niantic CEOの名前が「原作 ジョン・ハンケ」と出ます。でも設定はゲームとちょっと違うので、試写が終わった後にNianticアジア統括本部長の川島優志さんに「Nianticはどの程度関わったのですか?」と質問したところ、ハンケさん自ら脚本に目を通し、「赤を入れた」そうです。

 もちろん日本語の脚本なので、そのやりとりは全て翻訳を通してのキャッチボールだったとのこと。大変ですねー。

 登場人物もそれぞれ魅力的です。声優でイケメン声の担当が多い新垣樽助さんのクリストファー・ブラントと、鳥海浩輔さんの劉天華はやっぱりイケメン。女子も楽しめるはず。

 オープニングとエンディングの曲もかっこいいんです。アーティスト名の情報はまだ解禁されていないのですが、音楽好きなら「おお」と言うバンド。こちらもハンケさん自らオファーしたそうで、それだけハンケさんも思い入れがあるようです。

 櫻木優平監督による3D CGも滑らかで違和感がなく、このレベルでエピソード11まで続くのだろうか、とまた余計な心配をしたのですが、ほぼ完成しているそうなので大丈夫でしょう。

 INGRESS THE ANIMATIONはNetflixでも配信予定。まずは日本で配信し、その後世界に拡大するそうです。世界での反響が楽しみ。

 エピソード4までには登場しませんでしたが、ゲーム側の動画に出てくるハンク・ジョンソンがアニメにも登場するようです。

ゲーム側のハンク・ジョンソン

 Pokemon GOとの両立は大変そうですが、久しぶりにINGRESS THE GAMEを再開してみようかなと思いました(ゲームも10月に大型アップデートを実施する予定です)。


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