「Apple Watch Series 4」 時計業界を席巻したスマートウォッチの最大の進化(3/3 ページ)

» 2018年09月19日 21時40分 公開
[林信行ITmedia]
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watchOSの進化が製品の魅力を引き立てる

 こうしたSeries 4ならではの先進的な機能に加えて、同時にリリースされたwatchOS 5が(旧機種を含めた)Apple Watchの魅力を強化している。

 Apple Watchでは日常のちょっとした動きを健康増進のための運動としてカウントするアクティビティー機能が人気だ。最新のwatchOS 5では、友人に挑戦状を送って、このアクティビティーの記録を競い合う機能が追加された。挑戦モードでの勝者には、その対戦相手との組み合わせでしか得られないバッジなども与えられる。

 この他、watchOS 5では、バックグラウンドでの音声の処理がしやすくなったため、他の盤面を表示しながらPodcastを聞いたり、曲名を表示させたりといったことができるようになった。また、Apple Watch同士でトランシーバーのようにして話す機能も追加された。

 しかし、個人的にはApple Watchの使い勝手は、こうしたwatchOSの進化以上に最新のiOS 12の影響を受けるのではないかと思っている。Apple Watchで、ユーザーが最も恩恵を受けるのは、iPhoneに届いた大事な通知をiPhoneを取り出さずに確認できることだ。

 ただ、普段からあまりにも多くの通知を受け取っている人は、重要な通知に対しても鈍感になってしまいがち。iOS 12では、不要な通知を受け取ったとき、以後、そのアプリからの通知を受け取らないようにその場で設定できる。

 これによって操作に詳しくない人でも、通知が無駄に多いアプリの通知をオフにしやすくなり、アプリの開発者としても通知の活用方法の見直しを迫られることになる。

Apple Watchの使い勝手を劇的に向上させる機能変更の1つがこちら。手首を口に近づける動作を検出して自動的にSiriが起動する。わざわざ「Hey Siri」と言わなくてよくなった(画面=左)。歩いていたり走っていたり、自転車に乗ってしばらくすると、それを検出したApole Watchがこのように聞いてくる。「記録」を選ぶと、そこまで歩いた、走った、漕いだ分も加算され、記録を止め忘れた場合も自動的に止まる(画面=右)

新規はもちろん、既存ユーザーにも魅力的な進化

 Appleが世界一の時計メーカーの座に甘んじることなく大胆に進化させたApple Watch Series 4。これまでApple Watchに興味がなかった人にとっては注目だが、最近、Apple Watchを買ったばかりの人には少し目の毒かもしれない。それほど魅力的に進化している。

 ちなみに既に持っているApple Watchのバンドは互換性があり、新旧それぞれで大小のモデルが一致していればそのまま使うことができる。ただ、ごくたまに例外もある。

ANREALAGE製のバンド以外は全てのバンドが使えた

 筆者が愛用していたANREALAGEというブランドの「Acrylic flower band for Apple watch」というドライフラワーをアクリルの中に押し込めた限定生産の美しいバンドは、しならない樹脂のバンドがしっかりピタっと腕に密着して脈拍がとれるように、バンドの接合部分が動かない(遊びのない)構造になっており、残念ながらはまらなかった(ANREALAGEにはSeries 4対応バンドの開発を期待したい)。

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