「XPS 15 2-in-1」は絵師の夢をかなえるか 人気イラストレーターが徹底検証(3/6 ページ)

» 2018年09月22日 11時00分 公開
[refeia,ITmedia]

視差

 次は視差についてです。まず、画面からペン先までの厚さは非常に小さいです。Cintiq Proより小さくて、感覚的にはiPad Proに近いです。

視差はとても小さい

 また、Cintiqシリーズなどの電磁気センサータイプと違って画面四隅でズレが出ないのも大きな利点です。Windowsは画面四隅に細かいGUIが集中しやすいですし、1mmや2mmずれるだけでも操作ミスが増えますが、本機は問題ありませんでした。

Cintiq Proは画面四隅ではカーソルが外側にずれる誤差が出ます

 ならばCintiqシリーズより優れているのかというと、そう簡単でもないです。Cintiqシリーズはカーソル位置をキャリブレーションする機能があるので、液晶ユニットからペン先までの厚みがあっても画面中央あたりの集中して描きやすい範囲の視差は小さくなるよう調整できますし、ユーザーが自然に感じる「空想上のペン先」にも対処しやすいです。このあたりはiPad ProやWindowsタブレットでも、お絵描き用途を重視するなら対応してほしい要素ですね。

ペン先が画面に触れる点=カーソル位置は、鉛筆やシャープペンシルの感覚より内側になってしまいます

 実用上は、視差の小ささから得られる精緻感やダイレクト感はジッターが大きいと台無しになりますので、片方が優れているだけではあまりうれしくないです。

パームリジェクション

 本機はタッチ検知をオフにできませんので、パームリジェクションもチェックしておくことにしました。結果としてはとても優秀で、手のひらの横の面が触れた場合にはほとんどの場合タッチは検知されませんでした。それでも、小指の関節などの「点」に近い部位が触れた場合にはタッチとして検知されてしまいますので、そういう手の置き方をしないよう癖をつける必要はあります。

 また、ペン先がホバー範囲(触れていないけどカーソルが追従する高さ)にある場合には、ペン先の右下、左利きの持ち手の場合はペン先の左下の一定の範囲だけがタッチ拒否されます。これもなかなか良い仕様で、右手でペンを使いながら、左手の指でツールパネルを触る、という操作がしやすいです。

ホバー中もツールバーをタッチできる

 といったところで……良い面もありますが、お絵描き用としては重視せざるを得ない2つの性能、筆圧とジッターが優れていないという、極めて惜しい結果でした。この時点での感想としては、

  • お絵描き用としてはメインには無理、予備としても積極的には選びづらい
  • ペンは生産性ツールとしてならば十分OK
  • 生産性ツールならばペンは本体に挿入したい

です。

 それでは、実際にお絵描きに使ってみて、実際の使用感や、ここまでで気付けなかった点について見ていきましょう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月26日 更新
  1. Anthropicが常時稼働するエージェント「Claude Duet」を発表/AMDとIntelが協業 PyTorchのx86 CPU最適化を「oneDNN」に一本化 (2026年10月25日)
  2. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  3. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  4. 定格1650Wの7.5万円電源&Noctuaファン採用の異常検知アダプターが登場! (2026年10月24日)
  5. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  6. エイサー、Ryzen 3/5を搭載したコンパクトデスクトップPC Amazon専売モデルも用意 (2026年10月23日)
  7. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  8. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  9. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  10. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー