さらに軽く、大画面に――4K対応の14型モバイル機「VAIO SX14 ALL BLACK EDITION」詳細レビュー(1/3 ページ)

» 2019年01月18日 06時00分 公開

 VAIOから新たに登場した「VAIO SX14」は、同社が「VAIOスタンダードが新しいステージへと向かう製品」と位置付ける意欲作だ。

 4K表示対応の14型液晶ディスプレイを搭載しながら、従来の13型モデル(VAIO S13)より軽量化し、さらに従来のビジネス向け端子を維持しつつ、先進のUSB PD対応のUSB Type-Cも備えるなど充実した内容を持つ。

 今回、評価機として個人向けの特別仕様モデル「VAIO SX14 ALL BLACK EDITION」を入手した。性能や使い勝手を検証しよう。

VAIO SX14は、VAIO Sシリーズの14型液晶ディスプレイを搭載した高機能モバイルノートPCだ。重量は約999gからと、13型画面を搭載するVAIO S13よりも軽量化している

14型でも13型より軽量化、カーボンウォール天板で堅牢性を確保

 ボディーデザインは、VAIO S13を継承。スリムでシャープなラインのフォルムが印象的だ。天板カラーはブラックと新色のブラウンが用意されている。

 また、ALL BLACK EDITIONでは、通常のブラックモデルではシルバーとなっている背面のオーナメント(ヒンジ部の飾り)やVAIOロゴもブラックとなり、USBのコネクターの色もブラックで統一されている。

天板カラーはブラックの他にブラウンも用意される
ブラウンモデルは明るいメタリックの塗装で、VAIOロゴとオーナメントはゴールド。上品なデザインだ

 本体サイズは、約320.4(幅)×222.7(奥行き)×15〜17.9(高さ)mm。重量は約999g(最軽量時)からとなっている。画面周囲のベゼル幅を狭めた狭額縁デザインにより、13.3型液晶ディスプレイを搭載するVAIO S13(最軽量1066g)とフットプリントはほぼ同じまま、重量は逆に軽量化した。

 なお、評価機のALL BLACK EDITIONの場合、スペックがハイスペック仕様であることから公称重量は約1045gとなる。実測では1028gと公称値より少し軽かった。

 狭額縁化、軽量化しつつ堅牢性を確保するため、新設計の「カーボンウォール天板」を採用。素材は東レと共同開発を行い、無数の積層シミュレーションを経て新規設計したUDカーボン(超高弾性UDカーボン)を使用している。この新素材により、同じ天板をマグネシウム合金で作成した場合に比べて、約30%の軽量化を実現しているという。

 天板への加圧試験や落下試験などおなじみの試験の他に、ペン挟み試験、液晶180度開きひねり試験といった運用を想定した独自の試験も加えたタフな試験を開発段階でクリアしているのも心強い。実際に手に持った時の剛性感も高く、そのままビジネスバッグに入れ、満員電車などに揺られるような状況へ、気兼ねなく持ち出せる安心感がある。

新設計の「カーボンウォール天板」を採用。マグネシウム合金利用時よりも約30%の軽量化を実現しているという。評価機はALL BLACK EDITIONのため、オーナメント(ヒンジ部の補強兼飾り)もブラックで統一されている
標準で45W仕様のACアダプターが付属する。実測サイズが約40(幅)×105(奥行き)×28(高さ)mmで実測重量は234gだった。USB PD(Power Delivery)に対応したUSB Type-Cも装備するので、USB PD対応ACアダプターも利用できる

「Whiskey Lake-U」こと新型第8世代Coreを採用

 CPUは、開発コード名「Whiskey Lake-U」の最新・第8世代Coreを採用している。ALL BLACK EDITIONモデルはその中でも上位の性能を持つCore i7-8565Uを採用する。

 モバイルノートPC向けの第8世代Coreは、開発コード名が異なる幾つかの種類が混在していてややこしいが、旧・第8世代Core(Kaby Lake R)の時点でそれまでの第7世代以前のデュアルコアからクアッドコアになり、大幅なパフォーマンスアップを果たしていた。

 そのKaby Lake Rよりも新しいWhiskey Lake-Uの第8世代Coreでは、最大周波数が上がったことに加えて、無線LANのコントローラーとオーディオDSPを内蔵し、音声入力の処理の性能が向上するとともに、システム全体の省電力性で優位になっている。

 VAIO SX14 ALL BLACK EDITIONのメモリは8GBまたは16GB、データストレージは標準でPCI Express(NVMe)対応のSSD(第3世代ハイスピードSSD)を採用しており、容量は256GB、512GB、1TBの3種類が選べる。

VAIO SX14 ALL BLACK EDITIONではCPUにCore i7-8565Uを採用。開発コード名「Whiskey Lake-U」で知られる最新の第8世代Coreだ。「Kaby Lake R」の第8世代Coreに比べて最大周波数が向上している
VAIO SX14 ALL BLACK EDITIONでは、標準でPCI Express対応の第3世代ハイスピードSSDを採用する。評価機ではSamsungのPM981(MZVLB256HAHQ-00000)を搭載していた
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月16日 更新
  1. 「JBL Tune 310C USB」レビュー USB Type-C接続×ハイレゾ対応でAndroidスマホやiPhone 15シリーズにもお勧め! (2024年04月15日)
  2. Googleが生成AI向け独自CPU「Google Axion」プロセッサを発表/Intel N100を採用した超小型コンピューティングモジュール「LattePanda Mu」 (2024年04月14日)
  3. Amazonのタイムセールが「スマイル SALE」に変更 4月19日からゴールデンウィークセール開催 (2024年04月13日)
  4. アキバでは散りはじめた桜 それでも桜デザインが注目を集める理由 (2024年04月15日)
  5. これを待ってた! ロープロ版GeForce RTX 4060搭載カードがASUSから登場! (2024年04月13日)
  6. 自宅の「スマートロック」にありがちな誤解 家から締め出されないために心掛けている実践的な5つのこと (2024年04月12日)
  7. 玄人志向、M.2 NVMe SSDを2枚装着可能なUSB外付けスタンド クローン作成も可能 (2024年04月15日)
  8. 8コア16スレッドのRyzen 9 7940HS×Radeon 780M搭載! 片手で握れるミニデスクトップPC「GEEKOM A7」の“強さ”をチェック! (2024年04月10日)
  9. 「SwitchBot ハブ2」と「ハブミニ(Matter対応)」のMatter機能がアップデート 多くの同社製デバイスがホームアプリで操作可能に (2024年04月13日)
  10. ロジクールの“ちょい上”パンタグラフ式キーボード「Signature Slim K950」を試す (2024年04月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー