144Hz駆動の17.3型パネルと狭額縁でゲームに没入! 「NEXTGEAR-NOTE i7920PA1」の性能を確かめる(3/3 ページ)

» 2019年01月31日 18時35分 公開
前のページへ 1|2|3       

Gaming Modeはしっかり効果あり。重めのゲームも中〜高画質で楽しめる

 それではベンチマークテストで性能を測ってみたい。まずはGaming ModeでどのくらいCPUパフォーマンスが変わるのかCINEBENCH R15でチェックした。

 CINEBENCH R15では、ノーマル(バランス)時はMulti CPUが910.5cb、Single CPUが176.82cbという結果だった。これに対してGaming Modeでは、Multi CPUが1250.74cb、Single CPUが176.9cbとなった。この結果から分かる通り、マルチスレッド時のようにTDP上限に張り付きやすい状態では大幅な性能向上が見込めるようだ。逆にシングルスレッド時はTDP上限まで熱量に余裕があるため、Turbo Boost上限側がボトルネックとなってスコア差がつかなかったと考えられる。それにしても、ノートPCで1000cbを超えており、CPU性能に関してはかなり高いといえる。

CINEBENCH R15 Multi CPU Single CPU
Gaming Mode 1250.74cb 176.9cb
ノーマル 910.5cb 176.82cb

 PCMark 10と3DMarkでもGaming Modeの効果を見てみよう。

 PCMark 10は、まずExtendedスコアがGaming Modeで5854ポイント。十分に高いスコアだ。個別テストにおいてノーマル時とGaming Mode時で100ポイント以上の差が生じたのは、App Start-up、Video Conferencing、Photo Editing、Rendering and Visualization、Video Editing、Fire Strike Physicsなど。CPU依存率の高いものではしっかりとTDPアップ分の恩恵が受けられるようだ。

PCMark 10スコア Gaming Mode ノーマル
Extended Score 5854 5679
Essentials 8634 8502
App Start-up Score 11232 10777
Video Conferencing Score 7303 7189
Web Browsing Score 7848 7933
Productivity 7379 7423
Spreadsheets Score 9691 9717
Writing Score 5619 5671
Digital Content Creation 5948 5521
Photo Editing Score 6982 6589
Rendering and Visualization Score 8133 7149
Video Editing Score 3706 3573
Gaming 8380 8067
Fire Strike Graphics Score 11235 11196
Fire Strike Physics Score 16229 11676
Fire Strike Combined Score 4251 4248

 3DMarkは、Fire Strikeで見るとGaming Modeで10226ポイント。GeForce GTX 1060搭載と考えれば妥当だろう。スコアの差をGaming Modeとノーマル時で比べると、基本的にCPUの依存率が高いPhysics/CPUテストを中心に大きく伸びでおり、これにつられる形で3DMarkスコアも若干高くなるといった印象だ。

 Graphicsスコアには目立った差はない。ただ、実際のゲームではCPU負荷も十分にかかる。そのため、3DMarkスコアで見て少しでも高くなるところは十分に評価に値する。

3DMarkスコア Gaming Mode ノーマル
SkyDiver Performance 3DMarkScore 29179 26620
SkyDiver Performance GraphicsScore 36750 36745
SkyDiver Performance PhysicsScore 15165 11693
SkyDiver Performance CombinedScore 25182 23116
FireStrike Performance 3DMarkScore 10226 9868
FireStrike Performance GraphicsScore 11453 11397
FireStrike Performance PhysicsScore 16737 12368
FireStrike Performance CombinedScore 4284 4274
FireStrike Extreme 3DMarkScore 5181 5101
FireStrike Extreme GraphicsScore 5296 5298
FireStrike Extreme PhysicsScore 16803 12563
FireStrike Extreme CombinedScore 2356 2353
NightRaid Performance 3DMarkScore 6016 5830
NightRaid Performance GraphicsScore 5666 5665
NightRaid Performance CPUScore 9260 6986
TimeSpy Performance 3DMarkScore 3901 3803
TimeSpy Performance GraphicsScore 3630 3630
TimeSpy Performance CPUScore 6780 5222

 それではゲームタイトルでのベンチマークを見ていこう。以下はGaming Modeとし、解像度は1920×1080ピクセルで統一している。

 まずはFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONベンチマーク。フルHDでもGeForce GTX 1080でようやく高画質で快適が得られるくらいの重量級タイトルなので、GeForce GTX 1060にはやや荷が重い。高品質設定では、4527ポイントで「やや快適」どまり、標準品質も5944ポイントで同じく「やや快適」、ただし軽量品質では7736ポイントで「快適」評価になった。FINAL FANTASY XVの場合、軽量品質でもなかなかグラフィックスがきれいなので、世界観を味わうには十分かもしれない。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク。左から高品質、標準品質、軽量品質

 こちらも重めのタイトルだが、Tom Clancy's Ghost Recon Wildlands。最も高い「ウルトラ」プリセットでは35.97fpsだったが、「非常に高い」に落とせば54.24fpsでまずまず快適な描画に、「高」プリセットで62.23fps、「中」プリセットで67.32fpsと、標準画質以上で十分に60fps超が狙えそうだ。

Tom Clancy's Ghost Recon Wildlands。左は「ウルトラ」、右は「非常に高い」
左は「高」、右は「中」のベンチマーク結果

 続いてFar Cry 5。こちらは「最高」プリセットで61fps、「高」プリセットで67fps、「中」プリセットで71fpsと十分にプレイできる印象だ。特に「高」プリセットは、ベンチマーク時の最小fpsも60fpsと十分な値だった。

Far Cry 5。左から「最高」「高」「中」プリセットの順

1つ上の快適さを求めるなら、コスパも高い本製品がオススメ

 ベンチマークの通り、重めのゲームタイトルでも中〜高画質なら60fps程度が望める印象だ。ただ、本製品は144Hzパネルを採用している。その点を考慮すると、これらよりもやや軽めのタイトルを、100fps超のフレームレートで楽しむのがベストかもしれない。

 例えば、人気のバトルロイヤルタイトル「Fortnite」あたりなら、比較的動作環境が軽いので、100fps超が狙っていけるだろう。100fps超のフレームレートにそれをスムーズに表示できる液晶パネル、それも没入感十分で大画面、レスポンスのよいメカニカルキーボードなら、勝ち抜く上で有利に立てるはずだ。

 価格面でも、確かに本モデルの場合は税別21万9800円と20万円を超えているが、このスペックであればコスパも抜群といえるのではないだろうか。4Kパネルではなく実用性能的なフルHDパネルとし、フルHDにちょうどよい性能で価格もそこまで高価でないGeForce GTX 1060……こうしたバランス面を見れば、納得のいくコスパである。

 加えて、ゲーミングPCでもノートPCの割合が増えているといわれる昨今、デスクトップゲーミングと比べて気になるのが画面のサイズ。ここで17.3型パネルは15.6型よりも視野的に見て窮屈さがない。省スペースで快適な大画面ゲーミングノートPCを探すなら、第一の選択肢と候補に挙がりそうだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー