ただ、OneDriveとGoogle ドライブに関しては「写真が監視・検閲される」という話が有名です。この検閲は違法な児童ポルノを検出し、しかるべき処置を取るためのもので、過去には海外で実際に逮捕された例もあります。
そうした違法な画像を実際にはアップロードしていなくても、自身の子どもの水着写真などをクラウドにアップしていたせいでアカウント停止処分を受けたという報告も見られます。
純粋なクラウドストレージサービスであれば、仮に間違った判断でアカウントを停止されたとしても、ローカルにファイルのバックアップさえあれば大した問題にはなりません。
しかし、特にGoogleの場合はアカウントが停止になればGmailなど各種サービスが巻き添えを食らうため、被害は大きなものになります。
大手IT企業のサービスは、1つのアカウントや契約で複数の機能を利用できて便利な分、何かあった際にその全てが使えなくなってしまう恐れがあることも考慮しなければいけません。
GoogleやMicrosoftのような複合サービスでなく、Dropboxのようにコラボレーションツールもない、クラウドストレージサービス然としているのが米Boxの「Box」です。
個人向け無料プランは容量10GBで、ファイル当たりのサイズ上限は250MBに制限されています。ファイル変更履歴は管理できません。
一方で、ファイル単位の細かい権限設定や、ファイルの暗号化、2要素認証など、法人が求める高いセキュリティ性を無料プランでも利用できます。
主にこのセキュリティ性から、Boxの法人向けプランはグリー、日揮、慶応大、コニカミノルタ、ディー・エヌ・エーなどが採用しているといいます。
まず、個人向けの有料プランは「Personal Pro」の1つのみで、月額1200円で容量は100GBです。ファイル当たりのサイズ上限が5GBに引き上げられる他は、無料プランと変わりません。
記事の趣旨的に法人向けプランを紹介するのは道から外れてしまいますが、法人向けの「Businessプラン」「Business Plusプラン」「Enterpriseプラン」の3つはストレージ容量が無制限になります。
中でも一番安いのはBusinessプランで、1ユーザー当たり月額1800円で、ユーザー数は最小3人から。つまり、月額5400円で容量無制限のクラウドストレージが利用できます。ただし、ファイルサイズ上限は個人向け有料プランと同じく5GBまで。
法人向けとはしていますが、申請項目とクレジットカード情報を一通り入力すれば利用可能になるので、必ずしも法人でなければ利用できないということはなさそうです。
月額料金としては、Google Oneの2TBプランより高く、10TBプランより安いといったところなので、もし2TB以上のファイル群を常にクラウド上にバックアップしておきたい場合は選択肢になるかもしれません。
MacやiPhoneなどを買った際に登録する「Apple ID」で利用可能になるのが、米Appleが提供するクラウドサービスの「iCloud」です。
無料でサインアップした時点で5GB分のクラウドストレージが手に入り、Apple製のデバイス間での連絡先やカレンダーなど基本的なアプリの同期に利用できます。
iCloudはiPhoneなどで撮影した写真の同期や、iOSデバイス自身のバックアップに使われる側面が強いため、iOSに関係がないファイル一般をバックアップするのであれば有料プランを検討した方がいいでしょう。
有料プランは50GB(月額130円)、200GB(月額400円)、2TB(月額1300円)の3つを用意しています。
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