あの家電の電気代や消費電力量は? それ、スマホで見られます見える化で分かったもの(1/2 ページ)

» 2019年03月22日 07時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

 身の回りの家電製品の消費電力量は、大雑把には知っていても、細かいところまでは把握できていない人は多いはず。どの家電製品に毎月いくらぐらいの電気料金を払っているか、具体的に何をすれば消費電力量を減らせるのか、即答できる人は少ないだろう。

 単に、コンセントから家電製品に流れている電力量を見るだけなら、複数のサプライメーカーが販売している「ワットチェッカー」を使えばよいが、そのほとんどはリアルタイムの値を本体のモノクロ液晶に表示できるだけで、長期に渡って履歴を取得し、分析する用途には向いていない。

 そこで、今回紹介するのがラトックシステムのBluetoothワットチェッカー「REX-BTWATTCH1」だ(標準価格税別8400円)。Bluetoothでスマートフォンと接続するだけで、消費電力量の推移をグラフで表示したり、具体的な電気料金に換算して表示したりできるようになる。データのCSV出力にも対応しており、消費電力にまつわるデータの“見える化”だけでなく長期に渡って取得・分析するにもぴったりだ。

 まさに省エネライフの申し子とも言えるこの製品だが、Amazonなどでも評価は高く、複数台を導入している人も少なくないようだ。筆者自身も2018年に購入して以来、何かにつけてその有用性を実感しているので、今回は基本的な使い方を、次回は身の回りの家電製品から実際に得られたデータを紹介する。

REX-BTWATTCH1 ラトックシステムのBluetoothワットチェッカー「REX-BTWATTCH1」。コンセントとプラグの間に取り付けて測定を行い、データはスマホで閲覧する

測定データはスマホアプリで表示可能

 REX-BTWATTCH1のボディーサイズは、約55(幅)×95(奥行き)×37(厚さ)mmだ。350mlのドリンク缶と同じくらいと言えば想像しやすいだろうか。本体の背面にはプラグ、正面にはコンセントがそれぞれ1基ずつあり、壁面のコンセントと家電製品のプラグの間につなぐだけで設置は完了だ。

REX-BTWATTCH1 本体の表面積は小型なスマホ程度だ。コンセントは1基のみだ
REX-BTWATTCH1 プラグは日本向けの2P形状だ。プラグの配置を見る限り、海外向けの3P仕様を日本向けにカスタマイズしているようだ
REX-BTWATTCH1 厚みは約37mmとそこそこあるため、壁際ギリギリに設置するような場合はやや取り付けにくい場合があるかもしれない
REX-BTWATTCH1 製品パッケージ。Amazonでの実売価格は6339円だった(2019年3月22日現在)

 本体側に液晶画面はなく、操作およびデータ表示はすべてスマホアプリ「BTWATTCH」で行う。Bluetoothでデータを取得するので、設置場所が物陰だったり、あるいは高い位置だったりしても手軽に見られるし、マンション程度の広さであれば、必ずしも機器の前まで行かなくても、その場でデータが取得できてしまう。

 利用を始めるにあたっては、まずスマホと本体間でBluetoothのペアリングが完了した状態で、アプリを起動して「接続」→「計測開始」をタップする。この操作を行わず、ただ物理的につないだだけではデータは記録されないので要注意だ(特にコンセントから抜き差しした後は)。

REX-BTWATTCH1REX-BTWATTCH1 操作およびデータ表示は全てスマホアプリ「BTWATTCH」で行う(画像=左)。ちなみにWindows上でも同様のデータが表示できる。こちらはメイン画面(画像=右)。利用開始に当たっては、まず「接続」をタップする
REX-BTWATTCH1REX-BTWATTCH1 続いて「計測開始」をタップすることで計測が始まる(画像=左)。「はい」を押すことで計測が開始された(画像=右)。これ以降は、コンセントの抜き差しをしない限り、放置しておけばデータが自動計測される

 なお、別のコンセントにつなぎ替えるなどして再度「接続」→「計測開始」を行った時は、前回のデータを消去して計測を始めるか、それとも追記していくかを選べる。つまり、コンセントを抜き差ししても、測定データが本体内に保存されていることを意味する。うっかりコンセントを抜いてしまっても、データを失う心配がないのは大きな利点だ。ちなみに製品ページによると、1日単位で約50カ月分の消費電力量データを保持しているとのことだ。

REX-BTWATTCH1 計測開始時に、それまでの計測データを残しておくか否かを選べる。別の家電製品につないだ場合、データを消去しないと同じデータの中に2種類の家電製品が混在することになるので、そういった場合はCSVデータを事前に書き出した上で消去するとよい
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