という経緯を経て、今さらながら思い出したのが「Surface Dial」だ。オーディオアンプからボリュームの部分だけを取り外してきたような、見ただけでは何に使うかよく分からないSurfaceシリーズの周辺機器だが、MicrosoftではSurface DialとSurface ペン、そしてクリエーター向けモデルと位置付けているSurface Studioを組み合わせて、制作作業の効率化を図るアクセサリーとして訴求している。
Surface Dialは、「右回し」「左回し」「押し込み」の操作それぞれにWindowsのフォームごと、もしくは、アプリケーションごとにショートカットキーを割り当てることができるBluetooth接続の周辺機器だ。
そういう意味では、マウスのホイールだけを取り出して入力デバイスにしたともいえる。BluetoothでSurface Pro 6とペアリングすると、Windows 10 Homeの設定ツールのデバイスメニューに「ホイール」タグが追加される。このホイールタグからSurface Dialに割り当てるショートカットキーを指定可能だ。
既に初期設定で「(画面の)明るさ」「ボリューム」「やり直し」「スクロール」などが設定されている他、後から追加できるアプリケーションごとの設定も、最初から「Ctrl」+「Tab」といったタブコントロールのショートカットキーを割り当てている。
それゆえに、Surface Studioではなくても、いやむしろ、Surface Pro 6やSurface Goといったディスプレイやキーボードに制約があるデバイスでこそ、Surface Dialをキーボードのかたわらに設置して(Surface Studioのようにディスプレイにくっつけて使うと画面が倒れてしまうので)、スムーズなスクロールやタブ遷移に活用したい。カーソルキーやPageUp、PageDownでスクロールやページ送りをするよりもはるかにスムーズに、そして快適になる。
筆者:Surface Dial、使ってみていかがですか
家人:あー、確かに楽だわ
かくして家人の怒りは静まった。しかし、あえて伏せていることがある。Surface Dial、ふたを開けて電池を入れて起動したら最後、電源は入りっぱなしになる。もちろん、使っていないときはスリープ状態になるが、完全に電源を切るには電池を外すしかない。
ということは、Surface Pro 6と一緒にSurface Dialを持ち歩いて何かの拍子にSurface Dialが動いてしまうと、知らないうちにSurface Pro 6も起動して予期しない操作を受け付けてしまう。これはかなり危険な状態。事故を避けるには持ち出すたびにBluetoothをオフにしてペアリングを解除し、使うときにまたBluetoothをオンにするのを忘れないようにしたい。
家人:えー、面倒だから私いいわ
筆者:だ、Da、Dialさんの立場は……
気を取り直して、次回はSurface Goの一風変わった使い方を見ていこう。
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