キヤノンは8月29日、家庭向けインクジェットプリンタ「PIXUS」シリーズの新製品として、プリント、スキャン、コピーに対応する複合機計5機種を発表した。いずれも9月5日に発売する。
価格はオープンだが、同社直販「キヤノンオンラインショップ」での販売予定価格は「XK60」が4万980円、「TS8330」が3万1980円、「TS7330」が2万3980円、「TS6330」が1万6980円、「TS5330」が1万2980円(いずれも税別)となる。
新モデルは、画質にこだわる人から家族の写真を気軽にプリントしたい人、プリンタになじみが薄い若者までをターゲットにした幅広いラインアップで構成されるが、いずれもスマートフォンアプリとの連携強化、利便性を高めているのが特徴だ。
中でも、新コンセプトモデルの「PIXUS TS7330」と「PIXUS TS5330」の2機種が新たに投入された。プリンタの画面にQRコードを表示し、それをスマホのカメラアプリで読み取ることで、専用アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」のインストール画面や、トラブルシューティングのサイトへ遷移する。スマホ慣れしている若者や、プリンタを初めて使う人でも分かりやすい。
パネルサイズは1.44型でタッチ操作に対応しないものの、モノクロ有機ELを採用することで見やすく、シンプルで押しやすいボタンを備えているのが特徴だ。
TS7330は前面給紙カセットが飛び出ているが、それを本体傾斜で補うことで邪魔に感じさせないデザインを採用しているのが特徴だ。また、離れた場所でも本体の状態を確認できるステータスバーを備えているのも、スマホでの操作を前提にした仕様といえるだろう。
同社はこれまでも「おうちでスマホプリ」をキーワードに外部機器との連携を強化してきた。プリンタ用アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」、LINE連携の「PIXUSトークプリント」などの機能を提供してきたが、これらをバージョンアップする。
Canon PRINT Inkjet/SELPHYは、写真やスマホにあるPDFファイル、Microsoft Officeで作成した文書などをリモート操作で印刷できる他、トリミング、スキャン、プリンタの設定変更なども行える。2019年はスマホとPCの接続がより簡単に行え、インク残量の確認や購入もアプリから行えるようになった。
PIXUSトークプリントは、対応プリンタをLINEの友だちに追加し、トーク画面上から送信した写真をプリントできる機能だ。LINEに加えてFacebookのMessengerアプリからも直接プリントが可能になった。
年賀状やペーパークラフトなどの豊富なテンプレートをダウンロードして印刷できる「Canon Creative Park」のスマホアプリが登場する。こちらは11月に配信開始予定だ。
この他にも、11月にはアイロンプリントシートを使ってオリジナルTシャツなどを作成できる「アイロンプリントシート」が発売予定となっている。
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