「2画面PC」と「折りたたみPC」、買うならどっち? Dell新製品レポートCES 2020(1/2 ページ)

» 2020年01月17日 12時00分 公開
[山口健太ITmedia]

 1月7日から10日まで米ラスベガスで開催された「CES 2020」では、画面を2つに折りたためる「フォルダブルPC」が相次いで登場した。そんな中、Dellは「2画面」「折りたたみ」「分離型ゲーミングPC」など、複数のコンセプトモデルを披露した。

 4辺狭額縁を実現した新しい「XPS 13」に見られるように、ノートPCの画面の大型化が限界を迎えつつある中、フォルダブルPCへの期待は高まっている。この記事では、写真を交えつつ、コンセプトモデルを含む同社の展示内容を紹介する。

「2画面」や「折りたたみ」のコンセプトモデルを披露

 なぜPCはフォルダブルに進化しようとしているのか。Dellが挙げた理由の1つが、「本体サイズはそのまま、画面をもっと大きくしてほしい」というユーザーの要求だ。だがXPS 13のように画面を狭額縁化する方向性は限界が見えつつある。

 これ以上に画面を広げるには、これまで画面ではなかったところに表示領域を広げたり、フォームファクター(形状)を見直したりする必要が出てくる。Dellはこうしたマルチスクリーンのデバイス開発に10年以上取り組んでいるという。

 コンセプトモデルとして最初に発表された「Concept Duet」は、13.4型の画面を2つ搭載したデュアルスクリーンPCだ。2つの画面を利用して「ビデオ通話をしながらメモを取る」「地図を見ながら文書作成をする」など、マルチタスクが実現することを示していた。

Concept Duet 2つの画面でマルチタスクがはかどる「Concept Duet」

 ノートPCでは必須といえるキーボード入力は、画面に物理キーボードを置くスタイルを提案した。タッチパッドについても考えられており、画面下部にパッドとボタンが表示される「ソフトウェアタッチパッド」のような機能を実装していた。

バーチャルタッチパッド 物理キーボードを置くと画面にタッチパッドとボタンが出現する

 もう1つ発表されたコンセプトモデルが、画面を2つに折りたたむタイプの「Concept Ori」だ。13型の1つの画面としてタブレットのように使えることはもちろん、画面を2分割してデュアルスクリーンとして使うこともできる。

Concept Ori 1つの画面を2つに折りたためる「Concept Ori」

 完全に折りたたんだ状態ではわずかにすき間ができていたが、最終的にどのようなデザインになるかは未定だという。1台しかないデモ機は繰り返し折り曲げられていたが、画面の中心部を見ても折り目のようなものは見えなかった。

少しすき間ができる デモ機は完全に折りたたむとややすき間ができる構造
折り目は見えない 画面の中央を見ても、折り目はほぼ確認できなかった

ゲーミングPCのコンセプトモデルも披露

 携帯型ゲーミングPCのコンセプトとして、「Concept UFO」も発表された。

 画面サイズは8型で、本体の左右にはコントローラーを搭載。画面とコントローラーを分離して遊べる、有名なとある家庭用ゲーム機のような構造だが、Windows PCとしてゲーム以外の用途にも使えそうだ。

Concept UFO 携帯型ゲーミングPCのコンセプトモデル「Concept UFO」
画面からコントローラーを分離 画面とコントローラーを分離したスタイルでも遊べる
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