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レビュー
» 2020年04月02日 12時00分 公開

小学生の息子でも使いこなせる! 教育機関向け2in1 PC「dynabook K50」を試す (1/2)

Dynabookの「dynabook K50」は、主に教育機関での利用を想定した「GIGAスクール構想」に準拠したデタッチャブル2in1 PC。コンシューマー向けモデル「dynabook K1」も用意されているが、今回はK50の実力を筆者の息子(小学6年生)に使わせてみつつ検証してみた。【訂正】

[石井英男,ITmedia]

 Dynabookが1月に発売した「dynabook K50」は、教育市場向けのデタッチャブルタイプの10.1型2in1 PCだ。文部科学省が「GIGAスクール構想」を公表した前に発表されたモデルではあるが、同構想が定める要件をしっかりと満たしている。日本マイクロソフトが2月4日に発表した「GIGAスクールパッケージ」でも、提供PCの1つとして名を連ねている。

 このモデルをベースとするコンシューマー向けモデル「dynabook K1」も3月4日に発表された。

 今回は、dynabook K50をマイクラ(Minecraft)好きの小学6年生の息子に使わせつつ(参考記事)、実力をチェックしていく。dynabook K1や、子ども向けPCの購入を考えている人の参考になれば幸いだ。

【訂正:17時30分】初出時、仕様表においてdynabook K1に付属するマウスを「Bluetoothマウス」としていましたが、正しくは「ワイヤレス仕様のUSBマウス」です。おわびして訂正いたします

K1 dynabook K50(キーボード、純正デジタイザーペン装着時)
息子さん dynabook K50を手にする筆者の息子
主な違い 今回レビューしたdynabook K50と、そのコンシューマーモデルであるdynabook K1の主な仕様。K1にはOfficeがプリインストールされているため、家庭での利用にも便利だ(詳しくは後述)

余裕のある128GBストレージ Windows Updateも余裕

 まずは、今回レビューしたdynabook K50の基本スペックをチェックしていこう。K50には幾つかモデルが用意されているが、今回レビューしたモデルはハードウェア的にはdynabook K1と同一仕様となる。

 CPUは「Celeron N4020」(1.1G〜2.8GHz、2コア2スレッド)を搭載している。開発コード名「Gemini Lake Refresh」と呼ばれていたCPUであり、TDP(熱設計電力)が6Wと低いことが特徴だ。低消費電力にフォーカスした「Atomプロセッサ」の流れを受け継ぐCPUであり、一般的なノートPCなどに使われている「Coreプロセッサ」や、それをベースとしたCeleronプロセッサと比べると性能は落ちる。しかし、文書作成やネットサーフィンなど、比較的負荷の低い作業なら、それほど不満はなくこなせるだけのパフォーマンスを持つ。

 メインメモリの容量は4GBで、Windows 10 Proを搭載するモデルとしては決して多いとはいえない。GIGAスクール構想の学習用端末の要件は満たしてはいるものの、複数のアプリケーションを同時に動かそうとすると厳しい。多くのアプリケーションを同時に使わない(起動しない)ようにするのが、使いこなしの“コツ”となりそうだ。なお、dynabook K50の上位モデルはメインメモリが8GBとなっている。

 ストレージは、128GBのeMMCである。GIGAスクール構想の学習用端末の要件では「64GB以上」とされているので、その2倍の容量を備えていることになる。Windows Updateのことを考えると、やはりこのくらいの“余裕”はあった方が安心といえる。なお、dynabook K50の下位モデルはストレージ容量は半分の64GBとなる。

デバイスマネージャーを開く デバイスマネージャーを開いたところ。CPUは2コア2スレッドだ

「解像度の低さ」と「ペンを本体に収納できないこと」がネック

 ディスプレイは、WXGA(1280×800ピクセル)の10.1型液晶で、マルチタッチ操作とペン入力に対応している。

 学習用端末の要件には、ディスプレイの解像度に関する規定は特にないが、「Scratch」などのビジュアルプログラミング環境を利用してプログラミングを行うことを考えると、解像度は高い方が便利だ。低価格モデルではWXGA解像度の液晶を搭載した製品も多いが、決して十分な解像度とはいえない。

 GIGAスクール構想向け製品の中にも、より解像度の高いWUXGA(1920×1200ピクセル)液晶を搭載したものもあるので、解像度に関してはやや不満がある。

ディスプレイ 10.1型液晶ディスプレイを搭載。マルチタッチ対応で、ペンでの入力も可能だが、解像度はWXGA(1280×800ピクセル)と低めである

 静電容量式のアクティブペンはオプション品となっており、今回レビューしたのは充電式ペンだ。dynabook K1については、5月31日までに購入した上で6月8日までに申し込むと、電池交換式のアクティブペンが無料でもらえる「フレッシャーズ応援キャンペーン」が実施されている。

 アクティブペンは2048段階の筆圧検知に対応しており、手書きメモはもちろん、イラストなどを描く際にも便利だ。ペンにはサイドボタンが2つ用意されており、消しゴム機能などが割り当てられている。

 ペンの充電は、付属のUSB Type-C接続の充電アダプターを本体に接続して充電する。約15秒の充電で約90分間利用できる急速充電にも対応している。

 本体にはペンホルダーがないため、本体に付けておきたい場合は充電アダプターを使う必要がある。できれば、本体内にペンを収納できると良かったのだが……。

【訂正:17時30分】初出時、今回レビューした充電式デジタイザーペンがフレッシャーズ応援キャンペーンでプレゼントされる旨の記述がありましたが、実際にプレゼントされるペンは電池交換式のデジタイザーペンです。おわびして訂正いたします

ペン 別売のアクティブペン(充電式)
充電アダプター充電する図 充電式ペンの充電は、ペンに付属する充電用USB Type-Cアダプターを使って行う。本体に収納して行う形式ではないことが少し残念だ
タブレットモード タブレットモードでペン操作をしているところ

84キーの日本語キーボード 子どもの手には打ちやすいサイズ感

 本体のディスプレイ上部には約200万画素のインカメラが、背面には約500万画素のアウトカメラが搭載されている。2in1では、インカメラとアウトカメラを搭載している製品が一般的だが、学習用端末の要件でもインカメラとアウトカメラの搭載が推奨されている。

 タブレットとして屋外に持ち出して動植物などの写真を撮ったり、体育で自分や友達の動きを撮影して確認したりするといった使い方が想定される。

背面 本体背面には約500万画素のアウトカメラが搭載されている

 着脱できるキーボードは日本語配列の84キー構成となっている。いわゆるフルキーボードに比べるとキーの数がやや少ないが、省略されているのは「右Altキー」や「Pauseキー」といった使用頻度の低いキーなので、実用上はそう問題はないだろう。

 主要なキーのキーピッチは約17mmだが、右側の「む」や「ろ」などのキーピッチは約13mmと狭くなっている。キーストロークは1.2mmで、やや浅く感じる。右側のキーのキーピッチが狭くなっていることもあり、大人の男性の手にはやや窮屈に感じるが、メインターゲット層である小学生の手には、フルピッチのキーボードよりも使いやすく感じるようだ。

キーボード キーボードは全84キーで、使用頻度の低いキーが省略されている。主要キーのピッチは約17mmだが、右側の一部キーのピッチが狭くなっている
装着 本体とキーボードを装着した場合は、この角度まで開く。液晶を開くと、キーボードの後部がわずかだが持ち上がる仕組みが取り入れられている

厳しい品質試験をクリアした「頑丈さ」がもたらす安心感

 dynabook K50(K1)は、本体とキーボードが分離可能なデタッチャブルタイプの2in1 PCで、ディスプレイ部分を取り外してタブレットとしても利用できる。

 本体とキーボードは磁力によって固定される仕組みとなっており、簡単に着脱できるようになっている。子どもが乱暴に扱うことも想定して、「100kgf面加圧試験」「76cm落下試験」や「30cc防滴試験」といった厳しい品質試験もパスしている。

 子どもは、PCを意外と雑に扱いがちなので、耐久性の面で安心できることは、何よりもありがたいことである。

外した様子 本体とキーボードは簡単に着脱できる

 キーボード装着時の本体サイズは約249(幅)×186.7(奥行き)×18.7(厚さ)mmで、総重量は約1.18kgになる。このサイズのデタッチャブル2in1 PCとしては、サイズ、重量共に標準的で、小学生でも気軽に持ち運べるだろう。キーボードを外してタブレットとして使う場合、本体サイズは約249(幅)×178(奥行き)×9.7(厚さ)mmで、重量は約610gとなる。

 本体の左側面には電源コネクター、右側面にはUSB 3.1 Type-C端子とマイク/ヘッドフォンコンボ端子、底面にはmicroSDメモリーカードスロットが用意されている。キーボードの左右側面にはUSB 2.0端子が1つずつ用意されている。

 なお、本体のUSB 3.1 Type-C端子はUSB Power Delivery(USB PD)には非対応で、この端子からの充電はできない。HDMI出力端子などの外部ディスプレイ接続端子が用意されていないことが少し残念だが、USBは合計で3ポート使えるので、マウスなどを使いたい場合でも余裕がある。

 ワイヤレス通信機能としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ac/a/b/g/n)とBluetooth 5.0をサポートしている。K50では、LTE対応モデルも用意されている。

 バッテリー稼働時間は、JEITA測定法Ver.2.0に基づく自社測定値で約16時間と長い。公称値でこれだけ持つなら、1日中持ち歩いても安心だ。ACアダプターもコンパクトで持ち運びやすい。

左側面 左側面(キーボード装着時、以下同)
右側面 右側面
キーボード底面 キーボードの底面。フラットですっきりとしている。四隅に滑り止め用のゴムもある
ACアダプター ACアダプターもコンパクトで軽い
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