AMDは7月14日午前11時、デスクトップPC向けの新CPU「Ryzen 3000XTシリーズ」を発売する。税別の想定販売価格は2万9200円〜5万9800円だ。
Ryzen 3000XTシリーズは、「Zen 2」アーキテクチャに基づく「第3世代Ryzenプロセッサ」の新モデルで、既存製品のブーストクロック(最大周波数)を引き上げた製品という位置付けだ。ラインアップと税別想定販売価格は以下の通り。
ブーストクロックを100〜200MHz引き上げたこと以外は、「T」の付かないベースモデルと基本仕様は同一となっている。
TDP(熱設計電力)は、Ryzen 5 3600XTのみ95W、その他2モデルが105Wとなる。Ryzen 5 3600XTにはAMDオリジナルのCPUクーラー「Wraith Spire」が付属するが、その他2モデルは別途CPUクーラーを用意する必要がある。
ブーストクロックの向上により、Ryzenの「苦手」分野であるシングルスレッド性能が改善する。AMDのテストによると、Ryzen 3000XTシリーズは「CINEBENCH R20」のシングルスレッドテストにおいて第9世代Coreプロセッサよりも良好な結果を残したという。
同社の資料には「クロック向上とZen 2アーキテクチャが、3000XTをシングルスレッドのチャンピオンたらしめた」という記述も見受けられる。これは、同社が社内実施したRyzen 9 3900XTにおけるCINEBENCH R20のスコアと、米国のPCレビューサイト「PCGAMER」が実施した「Core i9-10900K」レビューにおける同アプリのスコアを比較した結果のようだ。
Ryzen 3000XTシリーズは、第3世代RyzenプロセッサをサポートするUEFI(BIOS)を持つマザーボードをそのまま利用できる。
Ryzen 3000XTシリーズの発売日と価格の発表に合わせて、AMDはハイブリッドストレージシステム「StoreMI(ストアエムアイ)」のバージョン2.0を発表した。第3世代Ryzenプロセッサに対応する一部のチップセット向けに、7月7日(米国太平洋夏時間)から順次対応を開始する。
StoreMI 2.0は「2020年第2四半期にリリースされる予定」と予告されていた新バージョンで、主に以下の新機能を備えている。
サポートするチップセットと対応予定時期(米国太平洋夏時間)は以下の通り。
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