5万円台スト5PCを作る――SSDとHDDで組むハイブリッドストレージ「StoreMI」(FuzeDrive)編お手軽ゲーミングPCの道(1/5 ページ)

» 2020年04月10日 12時05分 公開
[西川善司ITmedia]

 本連載では、第1回で「なぜPC版ストリートファイターVなのか」、第2回で「5万円台で構成するパーツ選定」を取り上げてきたが、今回は、PCを組み上げてからのシステムインストール編である。

連載:5万円台スト5PCを作る

StoreMI PC版ストVを最高画質でストレスなく楽しめる5万円台自作PC(5万円台スト5PC)の初号機

 「システムって言ったって、ただWindows 10を入れるだけでしょ」と突っ込まれてしまいそうだ。まぁ確かにその通りなのだが、本稿では少し色気を出して「SSDの高速性」と「ハードディスク(HDD)の大容量性」を両立させたハイブリッドストレージ環境の構築に挑戦してみたいと思う。

 「そんな面倒臭いことは不要!」という人は、今回は読み飛ばしてもらってもいいかもしれない。けれども、「大容量のHDDに自分のゲームコレクションを保存しつつ、よくプレイするゲームタイトルは、NVMe SSDの爆速性能が自動活用されて快適にプレイできてしまう」効能は、低コストで快適ゲーミング環境を目指したいゲーマーには魅力的なはずだ。

 大容量SSDは依然として高価なので、必要最低限のSSDで、快適なゲームライフを実現したい人には、是非チェックしてもらえればと思う。

 結果的に玄人っぽい内容になってしまったが、こんなご時世だからこそ自作PCを楽しんでみてはいかがだろうか。

ハイブリッドストレージ環境とは?

 SSD、特にPCI Express直結のNVMe SSDはとても高速だが、まだまだ大容量モデルはHDDに比べれば高価だ。

 よくよく考えると、PCの前に座ってPCを利用する際、毎度、起動するアプリケーションはそう多くない。それこそゲームであれば、毎日プレイするゲームはせいぜい数タイトルといったところだろう。であれば、その数本のゲームだけをSSD上で高速に動かすことができれば、大容量のNVMe SSDは不要ではないか。

 大作ゲームでも、1タイトルが占有するストレージ容量は大きくても50GB前後だ。やや小規模なゲームであれば数GBといったところだろう。WindowsなどのOS、その他の最低限必要な定番アプリのインストール分を合算したところで、256GBもあれば十分だろう。128GBでも、十分という人もいるかもしれない。

 そうはいっても、仕事や勉学の文書データだったり、スマホやカメラで撮影した写真や動画だったり、お気に入りの音楽などのメディアデータはPCに入れて管理しておきたい。毎日、活用するわけではないが、必要なときに取り出したいデータはそれなりにある。

 ゲームだって、一通り遊び尽くしたタイトルであっても、数カ月後にもう1度プレイしたくなるかもしれないし、数年経ってから続編がでてくる直前に、前作を復習プレイしたいなんていうことにもなるかもしれない。従って、アンインストールはしたくない。こうしたデータ群は大容量で比較的安価なHDDに保存しておくのが都合がいい。

 もちろん、小容量のSSDと大容量HDDを別々のドライブで運用するのも1つのアイデアだが、SSDとHDDという、この2つの性格の異なるドライブを単一のドライブとして扱え、しかもシステムが自動で適材適所で「SSDに保存」「HDDに保存」を制御してくれたら便利そうだ。

 これが、SSDとHDDの得意なところを引き出してくれる「ハイブリッドストレージ」の仕組みである。

 近年では、このハイブリッドストレージをソフトウェアで実現してくれる仕組みをプロセッサメーカーが無料で提供している。例えば、Intelは「Intel Rapid Storage Technology」として提供しているし、AMDは「StoreMI」として提供していた(なぜ過去形なのかは後述)。

 ちなみにAppleが一部のMacシリーズに提供している「FusionDrive」もハイブリッドストレージの一種である。

StoreMI Intel Rapid Storage Technologyの概要

 今回の「PC版ストVを最高画質でストレスなく楽しめる5万円台自作PC」(略して5万円台スト5PC)の初号機は、AMDプラットフォームで自作しており、StoreMI環境の構築に挑む旨を最初から宣言していた。

 結論から言うと、この取り組みはかなり大変だった。

 今回の記事で紹介する構築法は、いろいろ苦労した結果、見つけ出した最も互換性の高いアプローチなので、ストリートファイターVうんぬんを抜きにして、「StoreMI(FuzeDrive)の環境構築がうまくいかない」という人にも参考になるかと思う。

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