これまで述べてきたBIOS設定を行ってから、Windows 10のインストールをすることになるのだが、SSDとHDDのハイブリッドストレージ環境を構築するにあたり、Windows 10はSSDの方にいれて、HDDの方は「しかるべきタイミング」の時まで「接続しない」ようにしたい。
なぜかというと、未フォーマット/初期状態のSSDとHDDを両方つないでいると、たとえSSDあるいはHDDのどちらかにWindows 10をインストールしたとしても、接続した各ストレージのブートセクターに起動プロセス(IPL)を書き込まれてしまうことがあるためだ。これをやられると、あとでFuzeDrive(StoreMI)をインストールした際に、そのドライブをハイブリッドストレージに組み込めなくなってしまう。
ここに気を付けてWindows 10の導入を進め、その後にアカウント等の設定を適切に行って、一通りのインストールが終わったらWindows Updateなども済ませよう。
完全にWindows 10が使えるようになったら、ついにFuzeDrive(StoreMI)のインストールに進みたいところなのだが、その前に1つ、やっておかなければならない手順がある。
それは、日本マイクロソフトが提供する「OneDrive」のアンインストールである。
FuzeDrive(StoreMI)は、2020年4月時点で最新版であるバージョン1.5系においても、クラウドストレージシステムのOneDriveと競合することが報告されているのだ。
なので、FuzeDrive(StoreMI)をインストールする前に、必ずOneDriveをアンインストールしておこう。自分でインストールした覚えはないけど……という人も、「コントロールパネル」の「プログラムと機能」から、インストールされているアプリケーション一覧をチェックしてみよう。ほら、あった(笑)。
OneDriveは、Windows 10のセットアップ時に確認される「OneDriveを使わない」という選択肢を選んでも、強制的にインストールされてしまうのだ。
正確には、OneDriveが導入されていても、使わなければFuzeDrive(StoreMI)とトラブルを起こすことはない。トラブルを起こすのは、FuzeDrive(StoreMI)側のストレージにアクセスすると、OneDriveがクラウド側との同期、つまりストレージデバイスへの両者同時アクセスが発生したときだ。
いわゆる青画面落ち(Blue Screen of Death:BSOD)になってWindows 10がストールしてしまい、最悪のケースでは、一度発生するとWindows 10が起動不能になる。ちなみに、今回のセットアップ時に、あえて、FuzeDrive(StoreMI)側のストレージとOneDriveの同期を同時に実行させてみたところ、見事にBSODが発生して再起動不可となった。
筆者としては「FuzeDrive(StoreMI)を利用する場合は、OneDriveをアンインストールしておいた方がいい」と念を押しておく。
この後、FuzeDrive(StoreMI)をインストールする。
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