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» 2020年03月26日 12時00分 公開

お手軽ゲーミングPCの道:PC版「ストV」を最高画質でストレスなく楽しめるモデルを5万円台で自作する方法――パーツ選定編 (1/3)

インテルが2020年に立ち上げるeSportsトーナメント「Intel World Open」。そのタイトルに採用された「ストリートファイターV」を満喫できるPCを作り、大会に打って出るまでの道のりをお届けする。

[西川善司,ITmedia]

 こんにちは。西川善司です。

 今回はひょんなきっかけで、PC版「ストリートファイターV」(以下、ストV)の連載を担当することになりました。インテルが長年取り組んでいるeSports大会「Intel Extreme Masters」に続き、新たに立ち上げた「Intel World Open」で採用されたストVの周辺が熱気を帯びています。そういった情報を含め、まずは快適に楽しめるPCを組んでみます。


 前回は、PC版「ストリートファイターV」(以下、ストV)に注目が集まっている理由や、ストVを快適にプレイできるお手頃ゲーミングPCのスペックをまとめた。

 ここからは、各パーツの選定したポイントを見ていく。なお、読者が自作PC熟練者ではないことも想定して、PCパーツ選定の解説にはやや初心者向けに丁寧に解説している。

ストリートファイターV 今回見繕ったPCパーツを組んだ、初号機の外観

PC版「ストV」をプレイするためのCPU選び

 まずは、CPUからだ。

 最近のゲームは、マルチスレッド活用が進んでいるし、OSとしてのWindowsも同様なので、コア数やスレッド数はある程度の数は欲しい。ストVはEPIC GAMESのUnreal Engine 4(UE4)で開発されているが、UE4もゲームの進行を司るメインスレッドとは別のさまざまな処理系を非同期マルチスレッドで実行できるアーキテクチャになっていることもあり、CPUの同時実行可能スレッド数が多くて困ることはないはずである。

 プレイステーション4(PS4)が1.6GHzで動作する8コア8スレッドのCPUだったことを考えると、このあたりのスペックを上回りたいところだ。そんなわけで、最近のPC向けCPUは動作クロックが高く、6コア12スレッドで3GHz前後あたりならば必要十分だろうと考えた。

 6コア12スレッドで探すと、インテル製CPUだとCore i7シリーズになってしまい、価格帯が4万円台(税込み、以下同)になってしまう。お手軽ゲーミングPCとして考えると、ちょっとこれは高い。価格に妥協して6コア6スレッドで探すと、どうにか2万前後のCore i5製品がヒットする。具体的には、開発コード名でCoffee Lake-S Refresh世代の「Core i5-9400F」(2.9GHz〜4.1GHz、1万7000円前後)、「Core i5-9600KF」(3.7GHz〜4.6GHz、2万3000円前後)などだ。

ストリートファイターV まずはコストパフォーマンス重視でCPUはAMD製のRyzen 5シリーズを選択した

 一方、AMD製CPUだと、6コア12スレッドのものがRyzen 5シリーズで見つかり、意外と安い。具体的にはZen世代の「Ryzen 5 1600」(3.2GHz〜3.6GHz)、Zen+世代の「Ryzen 5 2600」(3.4GHz〜3.9GHz)などで、なんと1万1000円〜1万4000円で購入できる。なお、6コア6スレッドだと、最新となるZen2世代の「Ryzen 5 3500」(3.6GHz〜4.1GHz)がある。価格は1万6000円前後だ。微妙に割高感はあるが、インテルの6コア6スレッドのCore i5よりは安い。

ストリートファイターV 6コア12スレッドのRyzen 5 2600とWraith Stealth Cooler

 というわけで今回は、コストパフォーマンスを重視して、そのあたりのAMD Ryzenシリーズを選択した。機会があれば、回を改めてインテルプラットフォーム編でも検証して見ることにしよう。

 なお現在、インテルは5月31日までにインテルの第9世代Core i5/i7/i9プロセッサ単体、あるいは同CPU搭載PCを購入した人に対して、3990円相当のPC版「ストリートファイターV チャンピオンエディション」のプロダクトコードをプレゼントしてくれるキャンペーンを実施中なので、Ryzenとの価格差はここで吸収できるという考え方もあるだろう。

ストリートファイターV 対象のCPUや搭載PCを買うと、Steam版ストリートファイターV チャンピオンエディションのコードが無料でもらえる「Unleash Your Brilliance “Spring”キャンペーン」を5月31日まで実施中だ(毎月先着800名)

PC版「ストV」をプレイするためのGPU選び

 続いて、もう1つのPC根幹パーツであるGPUを検討する。ゲーミング用途を前提とした自作PCでは、GPU選びが非常に重要となる。

 GPU選びの方針で「大枠の目安」となるのは理論性能値だろうか。

 「ストVを最高画質設定で快適にプレイできる」という主目標を満足するためには、PS4 ProのGPUの理論性能値である4.2TFLOPSは超えておきたい。

 これを満足するGPUを、こちらも2大メーカーのNVIDIAとAMDから探してみる。

 NVIDIAは最新モデルだとTuring世代の「GeForce GTX 1660」(4.3TFLOPS)、「GeForce RTX 2060」(5.2TFLOPS)あたりが候補に挙がる。Turing世代より前のPascal世代の「GeForce GTX 1070」(5.8TFLOPS)あたりも候補に挙がるのだが、価格が6万円以上の高止まりしていて流通数も減っているので現実的な選択ではないと判断した。

 ただ、GeForce GTX 1660は2万3000円、GeForce RTX 2060は3万6000円とかなり高価だ。

 AMDはどうだろうか。最新モデルだとNAVI世代の「Radeon RX 5500XT」(5.2TFLOPS)あたりになる。これは価格帯的には2万円から2万5000円前後といったところ。

 最新世代にこだわらず、Polaris世代で探すと「Radeon RX 570」(5.1TFLOPS)、「Radeon RX 580」(6.2TTFLOPS)あたりが候補に挙がる。価格帯的には、CPU同様にAMD製のものは価格が下がっており、Radeon RX 570が1万5000円から1万8000円あたり、Radeon RX 580は2万円から2万5000円前後となっている。

 GPUも価格重視で選ぶとすれば、Radeon RX 570ということになる。

 実際の製品パッケージとしては、パーツ調達時に1万5000円前後で販売されていた「ASUS ROG-STRIX-RX570-O4G-GAMING」(グラフィックスメモリは4GB)を選択した。

ストリートファイターV ASUS製グラフィックスカード「ROG-STRIX-RX570-O4G-GAMING」のパッケージ
ストリートファイターV Radeon RX 570と4GBのグフィックスメモリを搭載する。ただ、現状だと新品は売り切れの店が多い
ストリートファイターVストリートファイターV ROG-STRIX-RX570-O4G-GAMINGのインタフェース(写真=左)。電源端子は8ピンだ(写真=右)
ストリートファイターV 同クラスの製品として、3月中旬時点で入手可能なRadeon RX 570搭載の最安値製品はMSI製の「RADEON RX 570 ARMOR 8G」で、価格は1万8000円前後となっている。こちらはグラフィックスメモリがROG-STRIX-RX570-O4G-GAMINGの4GBよりも多い8GBとなっているのが特徴だ

 続いて、マザーボードやメモリを選んでいこう。

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