先述の通り、ProBook x360 435 G7は第3世代Ryzen Mobileプロセッサを搭載している。7nmプロセスの「Zen 2」アーキテクチャを採用することで、処理性能と電力効率の両面で第2世代Ryzen Mobileプロセッサからジャンプアップを果たしている。
評価機が搭載するRyzen 5 4500Uは、第3世代Ryzen Mobileプロセッサとしては“中堅”に位置付けられる。それでも6コア6スレッド、最大クロック(周波数)は4GHzと、パワフルな仕様だ。モバイルノートPCとしては高水準のパフォーマンスが期待できる。
グラフィックス機能(GPU)は、APUに統合された「Radeon Graphics」を利用する。こちらもIntelの一般的なCPU内蔵GPU(UHD Graphics)よりも性能が良い。
評価機はメインメモリが16GB、ストレージは512GBのPCI Express接続SSD(NVMe対応)と、ビジネス向けには申し分ない容量を備えている。
キーボードは6列アイソレーションタイプだ。キーピッチは公称で約18.7×18.7mmを確保し、変則的なサイズのキーも特にない。カーソルキーが独立して配置されるなど、使いやすい。キーストロークは公称で約1.5mmとなっているが、しっかりとしたタイプ感を得られる。
13.3型液晶ディスプレイは光沢(グレア)仕上げで、画面解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)となる。顔や光は映り込みやすいが、最大輝度が公称値で400ニトと十分にある上、ヒンジの角度も自由に変えられるため、視認性は確保されている。
液晶の方式は公表されていないが、評価機を見る限り視野角は上下/左右どの方向でも広いため、IPS系の技術を採用していると思われる。
エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1 Display Pro」を利用してディスプレイの色温度と輝度を計測した所、色温度は6633K、輝度は358ニト、色域は「sRGB」を100%(面積比では約103%)カバーしていた。本体価格を考えると、かなり優秀なディスプレイを搭載している。
タッチパネルを搭載しており、タッチで直感的な操作ができる他、オプションとして2048段階の筆圧検知に対応した「HP Pro Pen」が用意されており、これを利用することも可能だ。
通信機能は、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応の無線LANと、Bluetooth 5.0を標準で装備する。
ポート類は、左側面にUSB 3.0 Type-A端子を、右側面にmicroSDXCメモリーカードスロット、イヤフォン/マイクコンボジャック、HDMI出力端子、USB 3.0 Type-A端子とUSB 3.0 Type-C端子を備えている。USB Type-C端子はUSB Power Delivery(PD)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。
標準で付属するACアダプターは独自端子だが、USB PDに対応しているのでUSB PDに準拠するACアダプターやモバイルバッテリーも利用できる。
画面の上部には、Webカメラとマイクを搭載している。マイクやスピーカーのノイズ除去機能も備えているので、追加投資なしでWeb会議やオンライン授業を快適にこなせる。カメラにはプライバシーシャッターも付いているため、使っていない時にありがちな盗撮への不安を解消できる。
Webカメラには顔認証に対応した赤外線(IR)撮影ユニットも実装しており、Windows Helloを設定すれば画面に顔を向けるだけでログインできる。パームレストには指紋センサーも搭載している。
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