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» 2020年08月28日 12時00分 公開

第3世代Ryzen Mobileの実力は? 「ThinkPad X13 Gen 1」AMDモデルを試す (1/3)

AMDのCPU「Ryzen(ライゼン)」が、ノートPCの世界でも存在感を増している。最新の第3世代Ryzen Mobileプロセッサの実力はいかほどのものか、レノボの「ThinkPad X13 Gen 1」を通してチェックしていく。

[井上翔, 撮影:矢野渉,ITmedia]

 ここ1〜2年ほど、AMD製のCPU「Ryzen(ライゼン)」の存在感が増している。それはノートPCの世界も例外ではなく、同社製のAPU(CPUとGPUを統合したプロセッサ)である「Ryzen Mobileプロセッサ」を搭載するモデルも充実してきた。

 この記事では、レノボ・ジャパンが発売した「ThinkPad X13 Gen 1」を通して、最新の第3世代Ryzen Mobileプロセッサの実力をチェックする。

ThinkPad X13 Gen 1(AMDモデル)
ThinkPad X13 Gen 1(AMDモデル) ThinkPad X13 Gen 1(AMDモデル)

見た目はIntelモデルとほぼ同じ

 今回レビューするThinkPad X13 Gen 1は「20UFCTO1WW」という型番のCTO(カスタマイズ)モデルだ。そのため、型番だけではスペックを判別できない。

 この個体の主なスペックは以下の通り。8月27日現在、同一構成にした場合の税込み直販価格は12万3200円となっている。

  • CPU:Ryzen 5 PRO 4650U(2.1G〜4GHz、6コア12スレッド)
  • メインメモリ:8GB(4GB×2) DDR4
  • ストレージ:256GB NVMe SSD(OPAL対応)
  • ディスプレイ:フルHD(1920×1080ピクセル)IPS液晶(最大輝度300ニト)
  • OS:Windows 10 Home(64bit)
  • LTEモジュール:なし

 ThinkPad X13 Gen 1には第10世代Coreプロセッサを搭載するIntelモデルもある。ボディーの基本設計は共通で、サイズも重量も変わりがない。パッと見では判別が付かないが、見分ける方法はある。

 IntelモデルとAMDモデルでは、左側面にある2基のUSB Type-C端子の構成が以下のように異なる。

  • Intelモデル:USB 3.0 Type-C+Thunderbolt 3(USB 3.1 Type-C)
  • AMDモデル:USB 3.1 Type-C×2

 簡単にいえば、Thunderboltマークの有無で見分けられるのだ。もちろん、製品に貼り付けられているCPU(APU)ロゴシールでも区別はできるが、それをはがすとThunderboltマークの有無以外に見分ける上で決定的な要素がなくなってしまう。

 なお、USB Type-C端子はいずれもUSB Power Delivery(USB PD)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力に対応している。USB 3.0 Type-A端子やHDMI出力端子など、他のポートの仕様はIntelモデルとAMDモデルで変わらない。

左側面 左側面にはUSB 3.1 Type-C端子×2、イーサネット拡張コネクター2、USB 3.0 Type-A端子、HDMI出力端子とイヤフォン/マイクコンボジャックを備えている。イーサネット拡張コネクター2と一体化したUSB Type-C端子にThunderboltマークがないことが“AMDモデルの証”だ
右側面 右側面にはスマートカードリーダ(この構成では非搭載)、USB 3.0 Type-A端子(Powered USB対応)とケンジントンロックを備える

 USB Type-C端子のうち、右側のポートは「イーサネット拡張コネクター2」と一体成型されている。イーサネット拡張コネクター2に「イーサネット拡張ケーブル2」(※)を接続すると、1000BASE-T対応の有線LANポートとして利用できる。セキュリティポリシーの都合でUSB接続の有線LANアダプターが使えない場合も安心だ。

(※)CTOモデルでは付属の有無をオプションとして選択できる

 背面には、トレイ式のmicroSDメモリーカードスロットがある。トレイの着脱はセムクリップやSIMピンで行う方式だ。なお、オプションでLTEモジュールを搭載した場合、同じトレイにnanoSIMを載せられるようになっている。

イーサネット拡張ケーブル2 イーサネット拡張ケーブル2を使うと、本体に内蔵されたEthernetチップを使って有線LAN通信を行える
背面 背面にはmicroSD/nanoSIMスロットがある。セムクリップやSIMピンを使ってトレイを取り出して装着する

 ACアダプターはUSB PD準拠で、カスタマイズモデルでは45Wか65Wを選べる。可搬性を重視するなら45W、充電の速さを重視するなら65Wを選択すると良いだろう。

ACアダプター 今回のレビュー機には45WのACアダプターが付属した。充電速度を重視するなら、少し大きくなるが65Wのアダプターも選べる 

見やすい画面と打ちやすいキーボード

 先述の通り、今回レビューする構成のディスプレイは最大輝度300ニトの13型フルHD液晶だ。非光沢(ノングレア)加工で、長時間の作業も苦にならない。画面は180度まで開くので、テーブルの向かい側に座っている人に画面を見せるのも容易である。

フルHD液晶 最大輝度300ニトのフルHD液晶は視認性は良好だが、バッテリー駆動時はやや画面が暗めになるので注意したい

 キーボードはいわゆる「フルサイズ」で、キーピッチは約19mmを確保しており打ちやすい。ThinkPadの象徴であるポインティングデバイス「TrackPoint」の操作性も良好だ。

 ただ、日本語配列のキーボードでは、右端にある一部のキーが他のキーよりも小ぶりとなる。「全ての文字キーは同じサイズじゃなければいやだ!」という人は、間違いなく気になるポイントだろう。

 この点が引っかかるというなら、14型ディスプレイを搭載する「ThinkPad T14s Gen 1」など、文字キーのサイズが均一となるモデルを検討しても良いだろう。ThinkPad T14s Gen 1にもAMDモデルが用意されている。

 あるいは、カスタマイズオプションで米国英語(US)配列のキーボードにしてしまうのも手だ。US配列の場合、最右端にある「バックスラッシュ」以外の文字キーは全て同じサイズになる。かな印字や日本語入力に関連するキーがなく、一部の記号の配列も異なることには注意しよう。

キーボード キーボードはフルサイズで、日本語配列の場合は右端にある一部のキーが横方向に圧縮される。この点は評価が分かれるだろう
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