まずはCGをCPUの力で処理し、その処理能力をスコアで表示するベンチマークソフトのCINEBENCH R20を実施した。マルチコアでの処理能力だけでなく、シングルコアのみで計測することも可能だ。
8コア16スレッドで動作するIntelの第10世代CPUであるCore i7-10700Fを採用するだけに、マルチコアのスコアは非常に良好で、動作クロックが必要なゲーム用途だけでなくコア数を必要とするクリエイティブ用途においても優秀な性能を発揮するだろう。
続いて、ストレージの読み書き速度を検証する「CrystalDiskMark」と、ストレージの情報を表示する「CrystalDiskInfo」だ。大容量のデータを読み書きする「シーケンシャル読み出し/書き込み(SEQ)」と、多種のデータをランダムに読み書きする「ランダム読み出し/書き込み(RND)」を検証する。
CrystalDiskMarkの結果から分かるように、PCIe 4.0接続にはおよばないものの、NVMe接続のSSDとして申し分ない速度だ。PCの起動や、ゲームのロードも早い。もし多くのゲームタイトルを楽しみたいと考えている場合は、データドライブとしてのHDDをあらかじめ追加して購入するといいだろう。
3Dグラフィックスの処理性能を検証する「3DMark」では、DirextX 12ベースの「Time Spy」と描画解像度をWQHD(2560×1440ピクセル)に引き上げた「Time Spy Extreme」を実行した。結果は以下の通りとなる。
ゲーミングPCとしては標準よりは高めなスコアで、最新CPUを採用した効果が出ているといった印象だ。WQHD以上の解像度、例えば4K(3840×2160ピクセル)でのゲームプレイは厳しい場面があるだろうが、フルHDの解像度で遊ぶのであれば問題はない。
さらに、DirectX 11ベースの「Fire Strike」、解像度をWQHDに引き上げた「Fire Strike Extreme」、さらに解像度を4Kに引き上げた「Fire Strike Ultra」を実行した。
こちらのスコアも標準レベルよりは高めで、ゲーミングPCの入門機としては十分なスコアを記録している。ベンチマークソフトのスコアというと高級なフラッグシップモデルのものが取り上げられがちだが、比較的手に入れやすいスペックとなる本機のようなモデルでも、良好な値を獲得している。
そして、PCのアプリケーション実行やWebブラウジング、3Dグラフィックス性能といった総合的な性能を評価する「PCMark 10」を実行した。PCMark 10は、普段の一般的なPC作業において、どれだけ処理性能があるかを評価してくれる。
第10世代Coreの実力だろうか、CPUの処理能力が必要なアプリケーションの起動やCGレンダリングの速度がとても早い。画像処理や動画編集においても、頼もしい実力を発揮してくれるだろう。
また、参考としてミドルレンジクラスのPC向けベンチマークである「Night Raid」と「Sky Diver」も実行した。こちらは一般的なPCやノートPCとの比較として使われている。
続いて、ゲームタイトルを使ったテストを行った。
ここからは実際のゲームタイトルをベースとしたベンチマークテストのスコアも確認する。まずは「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」だ。標準品質、高品質、最高品質の性能を、フルHDと4Kの解像度で計測した。
結果だが、全ての解像度と設定で「快適」以上の指標を獲得でき、フルHD解像度の「最高品質」では平均フレームレートが107fpsとなった。4K解像度の「最高品質」での平均フレームレートは33fps、最低フレームレートは11fpsとなり、動作に引っかかりがあった。フルHD解像度でプレイするのであれば、十分に快適なゲームプレイを楽しめる。
シングルプレイで高負荷なゲームである「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」を実行した。こちらもフルHD、4Kそれぞれのテストを行った。
4K解像度となると「普通」や「やや重い」の判定だったが、フルHDの解像度でなら問題なく動作した。中でも「軽量品質」であればカクつきもなく滑らかに動作したため、高負荷なゲームであっても画質設定を見直せば問題なく動くだろう。
最後に、ゲームタイトルでフレームレートを計測してみよう。
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