PC本体のボディーサイズは約255.44(幅)×167.2(奥行き)×7.9(厚さ)mmで、実測値は約507gとAmazonのFire HD 10(約498g)に近い。後述する背面カバーとスタンドを兼ねるフレックスアングルスタンドカバーを取り付けると約673.5g、さらにデタッチャブルキーボードを装着すると約910gとなる。
液晶ディスプレイは10.5型で、画面解像度は1920×1200ピクセルと広い。10点のマルチタッチ操作の他、4096段階の筆圧検知をサポートしたスタイラスペン「ASUS USI Pen」も付属する。
グレア処理のため画面への映り込みはあるが、低反射処理が施されており、上下/左右方向の視野角も広く色の反転もほぼない。
ユニークなのは、本体背面にマグネットで取り付けられるフレックスアングルスタンドカバーだ。800万画素のアウトカメラが約1.5mm出っ張っており、段差をなくすと同時に背面をカバーしてくれる。ミリタリーグレード(MIL-STD-810H)に準拠しており、多少手荒な扱いをしてもカバーしてくれそうだ。
さらに縦方向にも横方向にも自立できるスタンドとして機能するので、横位置での動画鑑賞、縦位置でのメモ書きやWebの閲覧も快適に行える。ペンを使って書き込んでも後ろに倒れることもなく、しっかりと自立してくれるので使い勝手は良好だ。
フレックスアングルスタンドカバーの重量は約167.5gある。PC本体と併せた重量は約673.5gと、タブレットとしてはやや重いが、傷を防ぐのとファブリック素材の手触りの良さを考えると、常時装着しておいてもいいだろう。
PC本体の底面にある専用端子とマグネットで接続するデタッチャブルキーボードを取り付ければ、見た目は一気にSurface Go 2に近くなる。キーボード面を床面とフラットにして使ったり、本体に吸着させて約6度の角度をつけてキー入力をしやすくしたりできるのも、Surfaceシリーズと同様だ。
なお、デタッチャブルキーボードの重量は約238gで、PC単体と組み合わせた重量は約743.5gとなる。
キーピッチは約17.5mm、キーストロークは約1.5mmとコンパクトなサイズながらうまくまとまっている。不規則な配列もなく、一部のキーを除いてほぼ均等なサイズになっており、キーボード面を浮かせた状態でキー入力をしてもあまりしならない。
ただし、浮かせた状態で激しく入力すると、カチャカチャという入力音がやや耳障りなので、静かな場所ではキーボード面を持ち上げず、床面に密着させると音を軽減できる。
一方で、インタフェースは完全に割り切っている。右側面に給電を兼ねたUSB Type-C(USB 2.0)端子と3.5mmのマイク/ヘッドフォンのコンボ端子があるのみだ。USB Type-Cは外部ディスプレイ出力をサポートしている。最大解像度は1440×900ピクセルとされているが、試しにフルHD(1920×1080ピクセル)対応の液晶ディスプレイに接続したところ、問題なく表示された。
Chrome OSにはGoogleが定める自動更新ポリシーがあるが、本製品は2028年6月までOSアップデートの自動更新に対応しており、末永く利用できるという点でも安心感が高い。さらに一般販売向けでは初となるゼロタッチ登録対応モデルとしても注目できるだろう。
同社のWindows PCと同じようにサポートサービスの「あんしん保証」(製品購入後30日以内にMyASUSにユーザー登録が必要)に対応するのも心強い。
直接のライバル機としては、レノボ・ジャパンの「IdeaPad Duet Chromebook」が挙げられる。10.1型のデタッチャブルモデルで、ファブリック素材が採用されているのも近しいが、本機の方が画面サイズを含めて基本スペックが若干高く、カバー込みの重量も軽くなっている。
ここで取り上げたCM3(128GB eMMC)は税込み5万800円と、一部の量販店やオンラインストアで2万円台後半〜3万円前後で人気を博したIdeaPad Duet Chromebookにはおよばないが、3月17日から4月8日まで、一部のショップで発売記念キャンペーンとして3万5800円で発売される。IdeaPadの対抗馬としても大いに気になる1台だ。
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