内部には無線LANカード(Intel Wi-Fi 6 AX201)が装着されており、Wi-Fi 6とBluetooth 5.0をサポートする。アンテナは本体に内蔵済みだ。
インタフェースは前面がオーディオジャック、USB 3.2 Gen 2 Type-A×2、microSDXCカードリーダーが、背面はギガビット対応の有線LAN、USB 3.2 Gen 2 Type-A×3、HDMI 2.0×2、USB Type-C(Power Delivery、DisplayPort Alternate Mode対応)、DCジャックとなっている。
前面にmicroSDカードスロットがあるおかげで、写真の取り込みなど一般的なPCと同じような運用ができる他、HDMIが2系統あるためマルチディスプレイ表示も可能だ。なお、試しに4K(3840×2160ピクセル)ディスプレイを接続したが、4K/60Hzで問題なく表示できている。ミニPCとして十分だろう。
ACアダプターは最大出力が90Wだ。本体の大きさと比べるとやや大きめのACアダプターで、下位モデルでは65Wのものがバンドルされる。
性能評価をすべく、代表的なベンチマークをいくつか計測してみた。PCMark for Android Benchmarkは、Work 2.0が1万1668、Workが1万7068、Computer Visionが7796、Storageが5万0143だった。Work 2.0スコアが1万点を超えるのはさすがCore i7といったところだ。StorageもPCI Express 3.0 x4接続NVMe SSDを用いているため、スマートフォンなどと比べると1.7倍以上のスコアとなった。
ただし、Work 2.0とStorageが特出する一方でComputer Visionは並みのスコアであるようだ。
Geekbench 5のスコアはSingle-Coreが970、Multi-Coreが3608だ。Geekbench 5に登録されているスコアで比較すると、Chromebox 4のスコアはシングル/マルチとも2020年夏のハイエンドスマートフォンよりも高い。Coreプロセッサとしてはより上位のモデルやコア数の多いモデルもあるが、基本的に十分なほど高スペックと言えそうだ。
3DMark Android Benchmarkは、APIの関係で2つのテストしか実行できなかった。Sling Shotが5864、Sling Shot Extremeが4565という結果だ。Sling Shotスコアをハイエンドスマートフォンと比べると6割程度だろうか。第10世代Coreが統合しているのはIntel UHD Graphicsで、最新世代のIntel Iris Xe Graphicsなら少し変わった結果になったと思われるが、いわゆるPCの統合グラフィックス機能でそこまで3Dに特化したものではない。
このようにChromebox 4の性能は、CPUとストレージが高性能だ。GPUについてはほどほどといったあたりで3Dゲームにはあまり期待しないほうがよいだろう。一方で、ChromeやGmail、Google Workspaceといった事務処理であれば相当複雑な処理でも軽快に動作する。
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