台湾SpotCamの「SpotCam Eva 2」は、左右360度のパンおよび上下90度のチルト機構を搭載したネットワークカメラだ。従来モデルに相当する「SpotCam-HD-Eva」は、2016年の製品なので、実に5年ぶりのモデルチェンジということになる。
現在のネットワークカメラは、データを本体内ではなくクラウドに保存する方式が主流となりつつある。クラウドにデータを保存すれば外出先からの参照が容易な他、災害や事故でカメラを喪失してもデータは残すことができる。また事業者としてもクラウド利用にオプションを付けてサブスクリプション収入につながるので、願ったりかなったりというわけだ。
今回のSpotCam Eva 2も、このクラウド録画タイプのネットワークカメラで、無料で24時間のサーバへの録画が行えることが特徴だ。メーカーから借用した実機を用いて、その特徴をチェックしよう。
本体の外観は、カメラの向きをリモートで変えられるタイプのネットワークカメラによくある、カメラ部と台座部が上下に分かれた雪だるまのような形状をしている。スマホから専用アプリを使うことで、このカメラ部を自由にパン/チルト操作できる仕組みだ。
本製品はこのカメラ部がほぼ完全な球体となっているため、カメラが上下/左右どこを向いても、周囲の障害物などに接触することがないのが利点だ。こうしたネットワークカメラは水平よりも下向きの画角が弱いのが弱点だが、本製品は上下の可動範囲が90度と広く、こういった下向きの方向も広くカバーしている。
カメラ部の特徴としては、フルHDで30fpsでの録画に対応することが挙げられる。従来モデルが1280×720ピクセルだったので、ワンランク上がったことになる。それでいて価格は2万円台だった従来モデルの3分の1近くに下がっており、実にリーズナブルだ。
クラウドへの録画については、無料で保存可能なのは24時間で、それ以上になると古いデータから順番に削除されていく。この保存期間をさらに伸ばしたければ、別途サブスクリプションプランを契約することで3日/7日/30日と段階的に延ばすことができるが、24時間で構わなければ、追加費用はいらないという太っ腹な形だ。
セットアップはスマホから実行する。アプリを起動し、Wi-Fiを使って本製品を検出し、設定を行う。こうしたセキュリティ用途のネットワークカメラでは有線LANに対応している製品もあるが、本製品はWi-Fiのみの対応だ。ちなみにWi-Fiは2.4GHz帯のみの対応となっている。
アプリのインストールが終わると、スマホからカメラの操作および視聴が可能になる。この時点では、ライブ配信のみなので、設定画面からプランを変更することによって、最大24時間の録画が可能になる。ただ買ってつなげただけでは24時間録画は適用されないので注意したい。
では、早速使ってみよう。
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