最後になったが、キーボードそのものの入力感についてもチェックしておく。結論から言うと従来と変わっていないのだが、利用経験がない人向けにざっと使い勝手を紹介して、本稿の締めとしたい。
本製品のキーボードはいわゆるシザー構造で、約1mm程度のキーストロークがある。Smart Keyboardのようにペコペコと凹む独特の感触ではないので、MacBookのユーザーはもちろん、一般的なノートPCのキータッチを求めるユーザーも快適に利用できるだろう。バックライトが付属するので暗所での入力が快適に行えるのも利点だ。
今回の12.9インチ用モデルは、11インチ用モデルに比べて面積が広く、キーピッチにもかなりの余裕がある。むしろ広すぎるせいで左上や右上のキーに指が届きにくい問題もなくはないが、11インチ用で感じる窮屈さは全くない。キーボード利用を前提にiPad Proの11インチと12.9インチのどちらを買うか迷っているならば、圧倒的にこの12.9インチがお勧めだ。
ただしMacBookと異なり、最上段のファンクションキー列がない点には注意したい。輝度の変更やバックライトの明るさの調整、再生や早送り、早戻し、音量調整といったコントロールはともかくとして、左上にEscキーがないのは、使い勝手に大きく影響する。
そのためEscを使いたければ、「Command」+「.」という独自のショートカットを覚えるか、あるいは設定の「一般」→「キーボード」→「ハードウェアキーボード」→「修飾キー」で、特定のキーに「Esc」を割り当てることになる。
最後に、今回試用しているホワイトモデルについて。カラーは高級感のあるマットホワイトで、ホワイトでもかなり上品な部類に入る。良い意味でiPad Proらしくない外観へと変身させてくれるのは魅力だ。
しかしながら、ホワイトモデルにつきものの汚れは目立つ傾向があり、今回も従来のグレーのMagic Keyboardと重ねて置いているうちにこすれて、黒っぽい汚れが目立つようになった。使い込んでいくとさらに汚れが目立つ可能性はあるので、その点は注意した方が良さそうだ。
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