米Microsoftは1月26日(現地時間)、Microsoft Teamsに外部メンバーと容易にテキストチャットを始められる新機能を追加した。この機能は現在、ユーザーへの提供が始まっている。
従来、外部メンバーとテキストチャットをするには、ゲストアカウントに切り替えたり、異なるテナントのユーザーアカウントでログインし直す必要があったりしたが、今回の新機能ではアカウントを切り替えることなく、相手のメールアドレス、あるいは電話番号を指定するだけでテキストチャットを始められる。
チャットへの招待を受けたユーザーの画面には、招待を受けるかどうかを選択するボタンと、外部チャットに参加する際に考えられる危険性を知らせるメッセージが表示される。都合が悪いときは招待を拒否することも可能だ。
また、招待した相手がTeamsを使っていない場合は、Teamsの個人アカウントを取得してチャットに参加するよう呼びかけるメールやショートメッセージを送信する。
そして、招待のメッセージは全てMicrosoftがチェックしており、スパムと判定したものは遮断し、ユーザーには届けない。さらに、招待のメッセージは10件までしか送れない仕様になっている。しつこい勧誘が届き続けることなどを考えた仕様だ。
また同社は、Teamsで音楽を高い音質で送受信する「High-fidelity music mode」を追加した。Teamsを通した音楽レッスンなどを想定した機能だ。
Teamsは会議を想定したアプリケーションであるため、音声を送受信するときは人間の話し声がはっきりと聞き取れるように周囲のノイズを除去する。さらに通信速度が遅い場合を想定し、音声を圧縮し、送受信するデータ量をなるべく減らそうとする。
しかし、この方法で音楽を送受信しようとすると不都合が生じる。音楽として聞くには音質が悪く、細かい音が脱落してしまうのだ。そこで量子化ビット数が128kbpsでサンプリング周波数が32kHzのHigh-fidelity music modeを新たに用意した。ネットワークが遅い場合は量子化ビット数を48kbpsまで落として送信を試みる。
さらにMicrosoftは、Teamsで送受信している音声が音楽であることを自動的に検知する機能も用意している。この機能を提供するためにMicrosoftは100万以上の音声データをディープニューラルネットワークに学習させた。その結果、81%以上の音楽を認識し、ノイズや話し声を音楽と誤認識する確率を0.1%まで抑えたという。この機能は今後数カ月で利用可能になる予定だ。
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