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エプソンが東京・赤坂にショールームを新設 東京・丸の内のショールームもリニューアル なぜ2拠点体制に?テーマは「共創」(1/2 ページ)

» 2022年03月25日 06時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 セイコーエプソンとエプソン販売は3月24日、常設ショールーム「エプソンスクエア丸の内」(東京都千代田区)をリニューアルオープンした。また、両社は同日、商用/産業用プリンタに特化した新しい常設ショールーム「エプソンクリエイティブスクエア赤坂」(東京都港区)を新設した。

 この記事では、東京の都心部に設けられた2つのショールームの様子をお伝えする。

エプソンスクエア丸の内 エプソンスクエア丸の内は、東京国際フォーラム(東京都千代田区)やビックカメラ有楽町店(同)のすぐそばにある
エプソンクリエイティブスクエア赤坂 エプソンクリエイティブスクエア赤坂は、日枝神社(東京都千代田区)の向かい側にある。大きなエプソンロゴが目印だ

長期ビジョンを意識したショールームのリニューアル

小川恭範社長 エプソンスクエア丸の内の開設に当たってあいさつをするセイコーエプソンの小川恭範社長

 セイコーエプソンは2021年3月、企業としての新たな長期ビジョン「長期ビジョン Epson 25 Renewed」を策定した。このビジョンでは「環境」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」「共創」の3つをキーワードに据えており、今回のショールームの刷新/新設はこれらを具体的に“示す”ための拠点作りという位置付けとなる。

Epson 25 Renewed エプソンの新たな長期ビジョンである「Epson 25 Renewed」(出典:セイコーエプソン、PDF形式)
鈴村文徳社長 エプソンスクエア丸の内のリニューアルについて説明するエプソン販売の鈴村文徳社長(セイコーエプソン執行役員を兼務)

 エプソンスクエア丸の内は2019年5月にオープンした。エプソンスクエア丸の内は東京都新宿区にあったショールームを発展させる形で移転したものだが、“商品のショールーム”という側面が強いことに変わりはなかった。今回のリニューアルでは、長期ビジョンを意識して「社会課題の解決に向けた発信」と「課題解決のための共創の場」を意識して主に1階の展示内容を変更している。

 1階に新設された「イノベーションエリア」は、「ワーク&ライフスタイル」「グリーンサプライチェーン」「エンジニアリング」の3つのゾーンに分かれている。新しいライフスタイルや働き方、小売ビジネスにおけるDX、製造業における環境負荷の軽減や労働改善につながるアイデアや要素技術の展示を行っている。このエリアにはコラボレーションマネージャーが常駐しており、ビジネスにおけるアイデア実現に向けた相談にも応じてくれるという。

 なお、イノベーションエリアは自由に見学可能だが予約者が優先される。展示の説明を受けたり相談をしたりしたい場合は、Webサイトから事前に予約を済ませた上での訪問をお勧めする。

ワーク&ライフスタイルワーク&ライフスタイル ワーク&ライフスタイルゾーンには、ペーパーレスと脱炭素をテーマとするオフィスコーナー(左)と、在宅ワークやオンライン学習を想定したホームコーナー(右)が設置されている。いずれのコーナーも、従来よりも「エプソン(とパートナー企業)の製品を使うと何ができるのか?」ということに意識を向けた展示が行われている
PaperLab A-8000 オフィスコーナーの奥にさり気なく展示されている大きな機械は、水を使わずに新たな紙を生産できる「PaperLab A-8000」だ。機密書類を外部に出さずに再生できるということもあり、大手企業を中心に導入事例が増えているという(一部、展示のために仕様を変えている部分がある)
PaperLabで作ったものの例 PaperLab A-8000で作られた再生紙の活用例
サステナブルファッション グリーンサプライチェーンゾーンでは、アパレル業界のDXを推進する取り組みを紹介している。展示している着物はエプションの産業用プリンタで染色したものだが、産業用プリンタの展示やデモンストレーション(実演)は、主にエプソンクリエイティブスクエア赤坂で行われる
エンジニアリングエンジニアリング エンジニアリングゾーンには、エプソングループのロボットやセンシング技術を実演するマニュファクチャリングコーナー(左)と、エプソングループが保有する技術を応用したソリューションを展示するテクノロジーコーナー(右)が設置されている

 1階に設置されている無料ギャラリー「エプサイト」は、リニューアル後も継承される。また、フォトプリントコーナーや「TRUME」「ORIENT」「ORIENT STAR」ブランド腕時計の展示コーナーなど、従来の製品ショールームとしての機能も引き続き維持されている。

エプサイト リニューアル後もエプサイトは引き続き設置される。3月24日から4月26日まではリニューアル記念の特別企画「熱で揺らぐ地球-気候変動と未来-」が開催されている
フォトプリントコーナー フォトプリントコーナーでは、エプソンの写真高画質プリンタ(複合機)やスキャナが展示されている
時計 「ORIENT」「ORIENT STAR」ブランド(旧オリエント時計由来)や「TRUME」ブランド(セイコーエプソンのオリジナル)の最新腕時計の展示コーナーも設けられている。係員がいれば試着も可能で、展示ケースにないモデルもリクエストすれば試せる

 2階は業務用製品(プリンタやプロジェクターなど)を試せる「デモンストレーションコーナー」や、プリント制作を行えるレンタルルーム「プライベートラボ」が設置されている。いずれも事前予約が必要で、プライベートラボの利用は有料となる。

 ……と、これらはリニューアル前からあるコーナー(施設)だが、今回のリニューアルでは新たに産業用ロボットの「テストラボ」が新設された。このテストラボも事前予約が必要だが、エプソン製の産業用ロボットの試用や導入トレーニングに対応できるという。

デモンストレーションコーナーデモンストレーションコーナー デモンストレーションコーナーでは、エプソンの主要な業務用製品を試用できる
テストラボ 新設されたテストラボでは、産業用ロボットのデモンストレーションや導入トレーニングを受けられる
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