パナソニック コネクトの「Let's note FV」シリーズは、ハイブリッドワークのトレンドを強く意識した14型のモバイルノートPCだ。
社外や移動中でも利用するモバイルワーク向けのLet's note SVや同QVシリーズとは少し異なり、在宅またはオフィス内での利用がメインで、たまに別の場所へ持ち出して使うスタイルを想定しているのがポイントだ。
持ち運べる軽さと大きめの画面、ゆとりのあるキーボードを両立させ、さらにパワフルなパフォーマンスやWeb会議に便利なコラボレーション機能を備えるのが特徴となっている。
2022年夏モデルでは第12世代Coreプロセッサを搭載し、カメラ機能を強化するなどさらにパワーアップが行われた。今回は直販サイト「Panasonic Store Plus」で購入できるカスタマイズ対応のハイスペックモデル「プレミアム・エディション(CF-FV3ZRCCP)」の評価機を入手したのでレビューしよう。
Let's note FV3に搭載されるCPUは、開発コード名「Alder Lake-P」ことモバイル向けの第12世代Coreプロセッサだ。性能優先のPコアと電力効率優先のEコアを最適に使えるハイブリッドアーキテクチャを採用することで、従来モデルに比べて発熱やバッテリー駆動時間を維持したまま性能を大きく底上げしている。
今回の評価機はハイスペック志向の「プレミアムエディション」のため、その中でも上位の性能を備えるCore i7-1270P(PBP 28W)を備える。Pコアが4コア8スレッド、Eコアが8コア8スレッド、合計12コア16スレッドのパワフルな仕様で、ビジネス用途はもちろん、ゲームやビデオ編集などクリエイティブなど幅広い用途に対応可能なパワーを持つ。
第12世代Coreプロセッサはブースト機能を搭載しており、実際に発揮できる性能は、製品ごとの放熱設計や電力設定に大きく左右される。その点、本製品は独自の放熱設計と「MaxPerformer」と呼ばれる独自のチューニングを導入しており、安定して高いパフォーマンスを継続できるようになっている。
プレミアムエディションでは、メモリとストレージのカスタマイズもハイスペック構成を選択可能だ。メモリはLPDDR4Xを最大32GBまで、ストレージはPCIe 4.0 x4とPCIe 3.0 x4のデュアル構成が可能で、最大で4TBの容量を搭載できる。
ボディーサイズは、約308.6(幅)×235.3(奥行き)×18.2(厚さ、突起部除く)mmと、かつての13.3型クラスのサイズ感で、一回り大きな14型の液晶ディスプレイを搭載している。
重量は内部の構成によって変化し、約1.099kg〜約1.144kgとなる。タッチパネル搭載モデルは約1.204gと、最軽量クラスではないが、気軽に持ち運べるサイズと重量だ。
Let's noteシリーズならではの頑丈さも健在である。開発段階で76cmからの落下や、100kgfの加圧振動など厳しい試験をクリアしているのに加え、コネクターの挿抜、キーボードの印字、パームレストの塗装などの長期的耐久性にも配慮しているので、安心して使うことができる。
公称のバッテリー駆動時間(JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0)は、Sバッテリー(約200g)で約9時間、Lバッテリー(約300g)では約17時間の駆動が行える。
自宅とオフィスの間を往復するものの、どちらもACアダプターを接続して使うというなら軽量なSバッテリー、移動中も利用するなどバッテリーで駆動する機会が多いならLバッテリーを選ぶとよいだろう。
標準で付属するACアダプターは独自仕様で、出力は85Wだ。小柄で持ち運びやすいタイプだが、USB Power Delivery(PD)にも対応しているため、別売となるが出力100W対応のUSB PD対応ACアダプターなどを使えば、周辺機器を活用した運用も可能だ(全てのUSB PD対応機器の動作が保証されているわけではない)。
続いて、インタフェース回りを見ていこう。
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