前回の記事では、在宅勤務を含むテレワークと、従来型のオフィス勤務を組み合わせるハイブリッドワークを行うことを前提として、ビジネスPCを選ぶ際に心がけたいことを紹介した。
規模や組織に関わらず、現状ではWindows PCを用いている企業は少なくないだろう。従来環境との互換性を重視する観点から「ハイブリッドワークでもWindows PCを」という選択肢を検討している情報システム担当(情シス)もいるはずだ。
そこで今回の記事では、「Microsoft 365 Business Premium」を利用することを前提に、Windows PCでハイブリッドワークを実現する方法を詳しく紹介していく。
Windows PCを使ってハイブリッドワーク環境を構築する場合、Microsoftのサブスクリプションサービス「Microsoft 365 Business Premium」を活用すると利便性が高まる。1ユーザー当たりの標準ライセンス料金は税別月額2390円(※1)となる。
(※1)年額払い(税別2万8680円)をした場合の1カ月当たりの料金。月額払いの場合は、税別2870円(年額換算で3万4440円)となる
Microsoft 365というと、Word、ExcelやPowerPointを始めとする「Microsoft Office」スイートを使うためのサブスクリプションサービスというイメージが強いが、実際は以下の通りビジネスでPCを使う上で役立つ付帯サービスも複数利用できる。
Windows PCにおけるゼロタッチキッティング(デプロイメント)と、エンドポイントセキュリティの環境構築をこれから始めるという場合は、Microsoft 365 Business Premiumを選ぶと一番手っ取り早く、かつコストを抑えてハイブリッドワークに必要な環境を構築できる。
「でも、Microsoft 365ってもっと安いライセンスもあるよね」と、特に中小規模の企業/組織の情シスは考えるかもしれない。確かにその通りで、Officeアプリの利用とOneDrive for Businessを使うだけなら、税別月額900円(※2)の「Microsoft 365 Apps for business」もあるし、電子メールやコミュニケーション機能も使いたいなら、月額1360円(※3)の「Microsoft 365 Business Standard」という選択肢もある。
(※2)年額払い(税別1万800円)をした場合の1カ月当たりの料金。月額払いの場合は、税別1080円(年額換算で1万2960円)となる
(※3)年額払い(税別1万6320円)をした場合の1カ月当たりの料金。月額払いの場合は、税別1630円(年額換算で1万9560円)となる
しかし、ゼロタッチキッティングやエンドポイントセキュリティのソリューションを別途用意する場合、そのライセンス料金まで考慮に入れると、中小規模の規模/組織でもMicrosoft 365 Business Premiumの方が安上がりということも考えられる。
SaaSサービスが盛り上がりを見せる昨今、業務はWebブラウザ上で十分にこなせる……と言いたい所だが、実際はWord、ExcelやPowerPointを使って日々の業務をこなすというケースは少なくないだろう。業務用のアプリがWindows上でしか動かないというケースもある。
企業や組織の規模を問わず、Microsoft 365 Business Premiumは検討の余地があるだろう。クライアント端末の管理やセキュリティをMicrosoftにある程度“お任せ”できるというメリットも享受できる。
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