オフィス家具大手のイトーキが“ガチゲーマー”向け新レーベル「Daidara」を立ち上げ 高級ゲーミングチェア「Act Gaming」を発売する理由(1/2 ページ)

» 2023年03月06日 11時00分 公開
[石井徹ITmedia]
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 イトーキは3月3日、ゲーミング市場を想定した家具の新レーベル「Daidara(ダイダラ)」を発表。第1弾の製品として、ゲーミングチェアのフラグシップモデル「Act Gaming」を同日に発売した。Act Gamingの税込み参考価格は14万4900円で、主に同社のオンラインショップで販売される。

ITOKI Daidara イトーキがゲーミング家具の新ブランド「Daidara(ダイダラ)」と、その第1弾「Act Gaming」を発表した

柔軟なプレイスタイルに対応する「Act Gaming」

 Daidara レーベルの第1弾となる「Act Gaming」は、イトーキのオフィスチェア「Act」のハイバック付きモデルを元に、ゲーマーに必要な機能を取り入れたゲーミングチェアだ。この製品は「東京ゲームショウ2022」で既に発表済みで、同社のゲーミングチェアの最上位製品と位置付けられる。ただし、発表時からの仕様変更として、背もたれがレザー素材からエラストマー樹脂に変更されている。

ITOKI Daidara Daidaraブランドの第1弾製品となるゲーミングチェア「Act Gaming」

 先述の通りAct Gamingはイトーキのオンラインショップを中心に販売されるが、一部のECサイトでも取り扱いがある。また、ヤマダデンキの「LIFE SELECT」店舗でも展示販売を実施する。加えて、東京タワー(東京都港区)の敷地内にあるe-Sportsパーク「RED° TOKYO TOWER」でも、体験ブースが設けられる。

ITOKI Daidara オフィスチェアよりもアームレストの可動域が広く、上下/左右に動かせるようになっている
ITOKI Daidara 鮮やかな色調のレッド
ITOKI Daidara 清新な印象だ。丸みがあるからか、PlayStation 5をほうふつとさせる外観に仕上がっている

 Act Gamingは、ゲーマーそれぞれのプレイスタイルに合わせて、アームレスト(肘置き)や座面シートの位置などを柔軟に調整できる。また、主に家庭での利用を想定して、オフィスチェアと比べて座面の高さを低めに設定されている。

「Act Gaming」の主なスペック

  • 参考価格:14万4900円(税込み)
  • カラー:レッド、ライトグレー
  • 寸法:約670〜780(幅)×540〜615(奥行き)×1135〜1225(高さ)mm
  • 座面高:約425〜515mm
  • 重さ:約21.6kg
  • ロッキング角度:約20度
  • 座面スライド幅:約75mm
ITOKI Daidara Act Gamingの主な機能

プロゲーマーが語る「Act Gaming」の使い心地

 3月3日の発表会では、開発に協力したe-Sportsプレイヤー2人が登壇し、使用した感想を述べた。VARRELのらきょるん選手は「スプラトゥーン3」のプロゲーマー、テックウイングのよっシィ選手は「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」を専門とするプロゲーマーだ。

ITOKI Daidara VARREL所属のらきょるん選手(左)と、TEQWING e-Sports所属のよっシィ選手

 2人がプレイする時のゲーミングチェアの使い方は大きく異なる。らきょるん選手は、ジャイロ操作を多用する「スプラトゥーン3」をプレイしているため、前傾姿勢で肩をすぼめて、コントローラーが安定する体勢でプレイすることが多いという。

 らきょるん選手はAct Gamingの大きく内側に寄せられるアームレストを「肘置きが革命だと思った」と評価。さらに、座面シートを前にせり出すように設定することで、膝裏に負担をかけずに重心を安定させる前傾姿勢が取れたという。

ITOKI Daidara らきょるん選手がプレイする「スプラトゥーン3」はコントローラーのジャイロ操作を多用する。前傾姿勢で膝にコントローラーを置いてプレイするため、Act Gamingのアームレストの可動域の広さに重宝しているという
ITOKI Daidara 座面シートはお尻の位置を動かさずに、前にせり出すよう機構を搭載しており、前傾姿勢でも膝を支えられる

 よっシィ選手のプレイスタイルは対照的に、座面に深く腰掛けて、背もたれに深く寄りかかる姿勢だ。よっシィ選手は「Act Gamingは他のゲーミングチェアと違って、背もたれが柔らかいので楽に座れる」と評価する。エラストマー製の背もたれは柔軟性が高く、身体をひねるように後ろを振り向いても、身体を支えられるという。

ITOKI Daidara よっシー選手は背もたれにしっかり身体を預けてプレイするスタイルという
ITOKI Daidara エラストマー樹脂で成形された背面は、振り返った時の背中にもフィットする

 Act Gamingを開発したイトーキ スマートオフィス商品開発本部の寺本宜広氏は、座面のこだわりを紹介した。座面の構造材には、ポリプロピレン製のシートが配置されており、腰掛けると身体を包みこむように、たわむ構造になっているという。

ITOKI Daidara 座面の構造材を披露するイトーキの寺本宜広氏
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