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フル装備だとポルシェも買える程に! 日本HPの「Z Workstation」新モデルを見てきた(1/3 ページ)

» 2023年04月18日 12時30分 公開
[ITmedia]

 日本HPは4月18日、同社製デスクトップおよびモバイル向けワークステーションのラインアップを刷新し、4月下旬〜7月中旬にかけて計12モデルの販売を開始する。

photo 最上位モデルの「HP Z8 Fury G5」
photo ミドルハイの「HP Z6 G5」

デスクトップは第4世代Xeon+Ada Lovelaceアーキテクチャを選択可

 デスクトップワークステーションとしては、第4世代Xeonプロセッサ(開発コード名:Sapphire Rapids)と最大4枚のNVIDIA RTX A6000 Ada搭載グラフィックスの装着に対応したハイエンドモデル「HP Z8 Fury G5」を用意。最大でDDR5メモリを2TB搭載でき、高度なディープラーニング処理やバーチャルプロダクションなどの作業を行うことも可能だ。

 この他、最大3枚のNVIDIA RTX A6000 Ada搭載カードに対応した 「HP Z6 G5」、最大2枚内蔵可能な「HP Z8 G5」なども用意する。

 また、新モデルは遠隔でのシステムの管理などを行える「HP Anyware Remote System Controller」(外付けタイプと内蔵タイプ)の利用にも対応している(HP Anyware Remote System Controllerは7月頃に発売予定)。

製品名 HP希望販売価格(税込み) 販売開始日
HP Z8 Fury G5 85万2500円から 5月下旬
HP Z4 G5 58万1900円から 4月下旬
HP Z6 G5 93万5000円から 5月中旬
HP Z8 G5 80万3000円から 5月上旬
HP Z2 Mini G9 39万4460円から 5月下旬
HP Z2 SFF G9 22万7480円から 5月下旬
HP Z2 Tower G9 23万6060円から 5月下旬

モバイルワークステーションは第13世代Coreに

photo 16型ワークステーション「HP ZBook Studio 16 G10」
photo フラッグシップモデルの16型ワークステーション「HP ZBook Fury 16 G10」

 モバイルワークステーションとしては、第13世代Core i9とNVIDIAのAda Lovelaceアーキテクチャを採用したGPUを搭載可能な「HP ZBook Studio G10」、Core i7-13850HXプロセッサとVIDIA RTX 5000 Ada世代までの搭載に対応した 「HP ZBook Fury G10」など、計5モデルを取りそろえている。

製品名 HP希望販売価格(税込み) 販売開始日
HP ZBook Firefly 14 inch G10 32万5600円から 5月中旬
HP ZBook Firefly 16 inch G10 33万8800円から 5月中旬
HP ZBook Power 15.6 inch G10 40万4800円から 6月中旬
HP ZBook Studio 16 inch G10 59万7300円から 7月中旬
HP ZBook Fury 16 inch G10 59万7300円から 6月中旬

優れた性能を発揮できる新モデル フル装備ならポルシェ1台を買える!

 4月18日に行われた発表会では、日本HP パーソナルシステムズ事業本部 クライアントビジネス本部 バリュービジネス部 部長の大橋 秀樹氏が、今回のモデルについての背景などを語った。

日本HP パーソナルシステムズ事業本部 クライアントビジネス本部 バリュービジネス部 大橋秀樹 部長

 大橋氏は「コロナ禍以降、ワークステーションを活用している設計や開発部門でもハイブリッドワークが浸透し、直近の3年間でデスクトップからモバイルへの移行が急速に進んだ」と説明した。

 一方で「自動車産業などは、まだデスクトップでの利用が多いのが現状だ。しかし、設計者がいる部屋にワークステーションを置いてという伝統的なスタイルから、ワークステーションをデータセンターにおいて、ノートPCで接続する形が増えている」とし、ハイブリッドワーク環境に適した形に対応すべく、ワークステーションのモバイル化、ワークステーションをデータセンターにまとめて集中管理、データセンターへの設置を前提として機能と性能を強化に取り組んだとアピール。

 同時に「これらの基調にあるのはサスティナビリティ(持続可能性)で、リサイクル素材の積極採用、高い変換効率を備えた電源ユニットの導入などに取り組んだ」と語った。

コロナ禍が設計/開発部門のハイブリッドワーク化を後押しした コロナ禍が設計/開発部門のハイブリッドワーク化を後押しした
それに伴い、ワークステーションに求められる役割も変化している それに伴い、ワークステーションに求められる役割も変化している
新モデルにおけるサスティナビリティへの取り組み 新モデルにおけるサスティナビリティへの取り組み

 デスクトップの新G5 Workstationは、従来モデルの後継機だけでなく、新たに最上位モデルの「Z8 Fury G5 Workstation」も加わった。Intelからリリースされた第4世代Xeonに加え、NVIDIAのAda Lovelaceアーキテクチャを採用したRTX 6000 Adaを搭載したグラフィックスカードを最大4枚、メモリも16スロットを備え最大2TB(DDR5 Registered ECC)搭載できるなど、見どころ満載のモデルだ。

 最小構成価格は85万円台だが、Xeon w9-3475Xや2TBメモリ、NVIDIA RTX 6000 Ada×4といったフル装備にすると「おそらくポルシェが1台買える金額になると思います」(プロダクトマネージャー 柄津 佑輔氏)とのことだった

新モデルG5 Workstation 新モデルG5 Workstation。スモールフォームファクターやMiniなどの小型モデルは今後投入の見込みだという
フラッグシップモデル「Z8 Fury G5 Workstation」の特徴 フラッグシップモデル「Z8 Fury G5 Workstation」の特徴
高性能化に伴って冷却性能も強化し、静音性や信頼性も高めているという 高性能化に伴って冷却性能も強化し、静音性や信頼性も高めているという
最大2250W(1125W×2)の電源ユニットを内蔵でき、ホットスワップでの交換(リダンダントモード時)にも対応する

 続いて、新モデルの実機を細かく見ていこう。

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