広島県知事の湯崎英彦氏は、今回のMicron Technologyの5000億円投資プランについて「心から歓迎する。EUVという最先端で生産性の高い技術の導入が広島で行われることを誇りに思う」と歓迎の意思を表明し、「地元企業との取引の拡大につながることも期待している」と経済効果にも言及した。
「UPWARDS for the Future」についても、広島県内に国内有数の半導体の研究拠点である「広島大学ナノデバイス研究所」に言及し、県内で半導体研究人材育成への取り組みを進めていることをアピールしつつ「連動で好循環が生まれる」と期待する。
Micron Technologyの一連の取り組みによって「県経済の発展に、よりいっそうのはずみがつくことを期待している」と経済効果に期待を寄せつつ「必要なインフラの整備を進めるなど環境整備をしていく」とバックアップしていくことを約束した。
広島工場が立地する東広島市の高垣廣徳 市長は、街作り構想「Town and Gown」の元、同市が広島大学が一体となってグローバル企業や研究者を呼び込むための学園都市作りに取り組んでいることを紹介し、今回の投資が、この「イノベーション創出を核とする街づくりに大きなインパクトを与えてくれる期待がある」と歓迎した。
続いて「国、大学、地元企業と連携し、Micron Technologyの持続的な発展に貢献できるよう、環境整備を図っていきたい」と述べた。
また、投資に伴なうエコシステムの形成についても大きな期待と意欲を表明した。EUVは従来の技術とは光源含めて要素技術が大きく変わるので、新たな企業との関係が生まれる可能性が高い。
高垣市長は「Micron Technologyと関連企業によるエコシステムが、この地域内で形成される可能性がある。我々は以前からそういう地域(関連企業が集まり、共存共栄する地域)にしたいと考えており、可能性の調査を行っている」とコメントした。
これに関して、地元記者の「産業用地がない(土地自体はあるが、現状では制度上産業用に使える土地が不足している)」という指摘に対しても「課題解決の方法を模索しているところ」と回答し、東広島市内でのエコシステム形成に強い意欲を示した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.