1台買うと、あれよあれよという間に台数が増えていくカメラとして一部で有名なのが、アトムテックのネットワークカメラ「ATOM Cam」シリーズだ。ネットワークカメラとしては異色のキューブタイプのボディーを備えるこの製品、実売価格は3千円台(税込み、以下同様)からと格安なこともあり、使い続けるうちにあと1台、もう1台と買い足そうという気にさせられるのが恐ろしい。
今回は、このATOM Camシリーズのパンチルトタイプ「ATOM Cam Swing」を紹介する。新製品ではなく発売から2年近くが経過した製品だが、今回は長期使用レポートということで、通常の短期的な試用レビューにはないマニアックな観点で、他社のネットワークカメラとの比較も交えながら紹介する。
アトムテック、首振り対応の防水ネットワークカメラ「ATOM Cam Swing」
ATOM Camシリーズは、キューブ型のコンパクトなボディーが特徴だが、本製品はそのキューブを上下に2つ、アームでつながった構造になっている。左右の向き変更は下部のキューブ(の底面)が、上下の向き変更は上部のキューブを支える側面のアームが、それぞれ行う仕組みだ。
給電はUSBで行う。IP65準拠の防水機能も搭載しており、屋外での利用にも対応するが、ボディーの構造からして強い雨風が吹きつける場所への設置に向かないのは明らかだ。屋外に設置するにしても、軒下への設置を心がけた方がよいだろう。
筆者は未体験だが、本製品の熱暴走など発熱絡みのトラブルはこの種のネットワークカメラとしてはよく見かけるので、日の当たる場所への設置など、本体温度の上昇を招きそうな設置方法や使い方は極力避けた方がよいかもしれない。
セットアップは、ATOM Camシリーズに共通する、スマホアプリで表示されたQRコードを本製品のカメラで読み込む仕組みだ。迷う要素はほとんどなく、全体的には分かりやすい。
映像の確認およびパンチルトの操作は、同じくスマホアプリを使って行う。パンチルトは上下/左右のコントローラをタップして動かす仕組みで、まれに無反応なこともあるが(特に上下への移動の操作は反応があまりよくない)、全体的な使い勝手はよくできており、他社の同等アプリと比べてもメニュー類は分かりやすい方だと感じる。
次に、本製品のメリット/デメリットを見ていこう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.