Amazon傘下のRingから、ネットワークカメラ「Ring Spotlight Cam Plus」が新たに登場した。パンチルトなどの機能を持たない、屋外設置を前提とした設計が特徴で、モーションセンサーと連動するライトを搭載するなど、防犯に役立てられる製品だ。
今回、メーカーから機材を借用したので、2回に分けて試用レポートをお届けする。前編ではまず基本的な仕様をチェックしてから、セットアップおよび設置の手順を紹介しよう。
ネットワークカメラには大きく分けて、画角が固定されたタイプと、スマホなどから画角を自由に変更できるタイプの2種類がある。ただし、後者は室内に設置してペットなど動き回る被写体を追いかけるのが主用途で、屋外で設置する製品はこういったギミックを持つ製品は少なく、むしろ画角の広さが求められる。
本製品はそうした屋外設置を前提としており、画角は固定ながら140度という広さを特徴としている。この手の製品には珍しく、センサーと連動して点灯するライトを備えており、玄関などに設置して日中の人の出入りを見るだけでなく、ライトを使っての夜間の防犯用途に役立てられる。
設置方法は壁面もしくは天井へのネジ留めのみで、室内向けカメラによくみられる棚の上に置いての設置や、マグネットによる吸着に対応しない。パンチルト機能は非搭載ゆえ、最初の位置決めが非常に重要になる。そうした意味で、家庭向けの製品ではあるものの、かなり本格的なネットワークカメラといっていい。
ちなみに、同じRingブランドのドアベル「Ring Video Doorbell 4」も、カメラ機能を内蔵し、玄関先に設置する製品だが、機能的にはあくまでもドアベルの域を出ないのに対して、本製品はそのドアベルを取り付けた門柱などをひっくるめて、玄関エリアをまるごと監視するための製品ということになる。このあたりの位置づけは押さえておきたいところだ。
さてこうした屋外設置タイプは、電源をどこから取るかが問題となる。有線で給電するとなると設置にあたって壁面に穴を開ける工事が必要になり、電気工事士の資格も必要になってしまう。
そのため、多くの製品はバッテリーを定期的に交換して使う仕様を採用している。本製品もこのタイプで、2つのバッテリーを搭載できる。有線での給電や、ソーラーパネルによる駆動にも対応しているが、メインはあくまでもバッテリーだ。
このバッテリーは、同じRingブランドのドアベル「Ring Video Doorbell 4」に内蔵されているものと共通だが、本製品は2つ内蔵できることから、それだけ長時間の監視が可能になる。標準添付されているのは1個だけで、充電はmicroB端子経由で時間がかかるため、買い足しは事実上必須だ。
気をつけたいのは、このバッテリーは手動で交換しなくてはならないので、本体を手が届く位置に設置する必要がある。もちろん脚立などは使うにしても、全く手が届かない高所に取り付けるのには向いていない。もしそういった場所に設置するのならば、有線での給電を行うか、あるいはソーラーパネルを組み合わせることを検討すべきだろう。
続いて、セットアップ手順を確認する。
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