最近のノートPCには必ずと言っていいほどWebカメラが搭載されているので、オンライン会議などのビデオ通話で困ることはないだろう。デスクトップPCを使っている場合でも、必要な人は既に何らかのWebカメラを接続して使っているはずだ。それこそ、MacであればiPhoneをカメラとして利用することもできる。
そのような状況下で、今さらWebカメラを単体購入する必要があるのかと疑問を持つ人もいそうだが、オンライン会議に特化したWebカメラには相応のメリットがある。GNオーディオジャパンの「Jabra PanaCast 20」も、そんなオンライン会議を想定したWebカメラだ。
PanaCast 20は約1300万画素のカメラを搭載しており、視野角は水平90度、垂直75度だ。解像度は最大で4KウルトラHD(3840×2160ピクセル@30fps)に対応する。
ボディーサイズと重量の公称値は 約44(幅)×80(奥行き)×25 mm(高さ)で約136g、実測も137gとサイズを含めほぼ公称値通りだった。ディスプレイに引っ掛けて設置する形状をしており、マイクも内蔵しつつ本体は非常にコンパクトだ。底面に三脚穴があるので、三脚を利用して机上に設置して使うこともできる。
オンライン会議では、基本的に顔を中心に映すことになるが、カメラ(画角)の調整は意外と面倒なものだ。これに関してPanaCast 20では、自動的に自分の姿をフレームの中央に配置するように調整する「インテリジェントズーム」機能を搭載する。
似たような機能を備えるWebカメラは他にもあるが、多くの場合は専用ソフトでの設定や操作が必要となる。その点、PanaCast 20は本体に機能を内蔵しており、ソフトをインストールしなくてもUSBケーブルを接続するだけで利用できるのが特徴だ。OSはWindows 11/10/Windows 8.1、macOS 10.15 以降(macOS 11.x を含む)に対応している。
単にWebカメラとして使うだけなら、ソフトのインストールは不要だが、Jabra製品に共通で用意されたソフトウェア「Jabra Direct」を使うと、ピクチャインピクチャなどの機能も使えるようになる。
一般的なピクチャインピクチャは2つの映像ソース(この場合はカメラ)が必要だが、PanaCast 20は広い画角とAIによる処理を生かし、顔を中心に捉えつつ手元のアップを映すといったことを可能にする。こちらもJabra Direct側で処理するため、使用しているオンライン会議アプリに関係なく、同機能を利用できるのがメリットだ。
この他、「インテリジェント ライト オプティマイゼーション」機能により、周囲が暗くてノイズが乗りがちな暗所でも、画像をリアルタイムに調整して明るくクリアな映像を配信できる。明るさやホワイトバランス、シャープネスなどは、ソフト上から手動での調整も可能だ。
PanaCast 20の公式ストアでの価格は2万8600円(税込み)。Webカメラとしては少々高めだが、オンライン会議用にワンランク上の環境や映像を求めるなら悪くない投資だろう。コロナ禍が始まった際に急いでテキトーなカメラを購入した人も、買い替え先として検討してみてはいかがだろうか。
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