Bluetooth Special Interest Group(Bluetooth SIG)は、「CEATEC 2023」(10月17〜20日、幕張メッセ)で、Bluetooth LE Audioにおける新機能の1つ「Auracast ブロードキャストオーディオ」を体験できるイベントを開催する。
このイベントはCEATEC 2023来場者なら誰でも参加可能だが、事前予約者優先となるため、体験を希望する場合は事前予約をした上でブースを訪問することを推奨する。
本イベントの開催に合わせて、Bluetooth SIGは事前に「Bluetooth SIG 25周年記者説明会」を開催した。説明会では同団体のケン・コルドラップCMO(最高マーケティング責任者)が登壇し、設立から25周年を迎えた同団体の近況と、これからのBluetoothのロードマップを語った。
Bluetoohは元々、1996年にIntel、Ericsson(エリクソン)、Nokia(ノキア)の3社が近接無線通信の規格を標準化する議論を始めたことに端を発する規格だ。1998年、これら3社にIBMと東芝を加えた5社で「Bluetooth SIG」が設立され、規格の名称を「Bluetooth(ブルートゥース)」にすることが発表された。
2023年、Bluetooth SIGとBluetoohは「25周年」を迎えた。携帯電話/スマートフォンやPCを含むIoT機器において、その“中身”はさておき、1つの規格(ブランド)がここまで長く使われることは珍しい。
Bluetooth SIGは、Bluetooth規格の技術と商標を管理する団体だ。コルドラップCMOは、この団体は「他の(無線通信規格に関する)業界団体よりも果たす役割が広範である」と語る。
IEEE 802.11規格の無線LANでは、規格の標準化(策定)を米国の学術団体である「IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)」が行う一方で、関連する標準必須特許(SEP)の管理/許諾は「SISVEL(シスベル)」などのライセンサーが行い、製品(機器)の認証は「Wi-Fi Alliance」が担っている。Wi-Fi Allianceは、機器メーカーの業界団体も兼ねている。
それに対して、Bluetooth SIGは「標準化」「製品認証」「特許や商標の管理/許諾」「業界団体」の役割を全て兼ね備える。そのため加入企業は、国/地域ごとの無線通信に関する認証の取得以外は、同団体にアクセスすることで必要な諸手続きを済ませられる。
そんなBluetoothだが、規格やブランドを支えてきた「3つの潮流」があるという。
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