画面の表示解像度は3840×2160ピクセル(4K UHD)に対応する。IPSパネルを採用しており、視野角は広く、目視の印象も良く、IPSらしいパキッとした発色となっている。表面は映り込みにくいノングレア仕様だ。
その他のスペックは、最大輝度は350ニト、コントラスト比2000:1、応答速度5ミリ秒、色域はsRGB相当と、ビジネス向けの液晶ディスプレイとして申し分ない内容だ。i1 Display Proでの計測でも352ニトと公称値通りの明るさだった。
4Kの高精細画面を搭載しながら省電力な点も特徴だ。液晶パネルの設計見直しや新規スケーラー(解像度と表示の調整を行うIC)の導入により、本製品の最大消費電力は186W(USB PD利用時)、標準消費電力(公称値)は16Wになっている。先代のFlexScan EV2785(31W)から約48%も削減されている。
また、周囲の明るさに応じて最適な明るさに調整する「Auto EcoView」、表示画像に合わせてバックライトの明るさを調整する「EcoView Optimizer 2」と、2種類のインテリジェントな省エネ機能も搭載している。
実機で消費電力を計測してみたところ、省エネ機能を利用しない状態での輝度最大時が29.6W、輝度80%では18.1W。73%にすると、公称値と同じ16Wになった。十分実用的な明るさだ。
また、EcoView Optimizer 2(EVO2)についても測定してみた。これを有効にすると、表示する画面によってバックライトを調整するため電力が変動する。
X(旧Twitter)のカラーをデフォルトからダークブルーやブラックに変更してみると、徐々に消費電力が下がっていく。輝度80%時の場合は、最終的に14W(ブラックの場合)まで下がった。見た目には全くといっていいほど影響がないので、かなり有効な機能だろう。
映像入力は、3系統入力に対応する。USB Type-C(DisplayPort)の他、DisplayPort、HDMIと現行の主力端子を備える。
USB Type-Cについては、「映像(音声)入力」の他に、「PCへの給電(USB Power Delivery)」「USBデータ転送(USB 3.2 Gen 2)」の機能も持ち合わせており、それをType-Cケーブル1本で、画面入力と同時に利用できる。
Power Deliveryの給電能力は、最大94Wだ。少し半端に感じるが、「USB PDの仕様を厳格に守るためマージン等を考慮した結果」という。このあたりはさすがにEIZOらしいこだわりだろう。
USBハブ機能としては、ダウンストリームポートとして、Type-A(USB 3.2 Gen 1)を3基装備しており、キーボードやマウス、メモリーカードリーダー、Webカメラなどの接続に使える。有線LAN(1000BASE-T対応)も搭載しており、Type-C接続時はこれらの接続もType-Cケーブル1本でまとめて利用できて便利だ。
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