4Kで省電力、Type-C対応の27型4K液晶ディスプレイ「FlexScan EV2740X」を試す(3/4 ページ)

» 2023年11月06日 15時15分 公開
[マルオマサトITmedia]

2台のPCでの共用に便利な機能も

 KVMスイッチ機能を搭載するのも見逃せない。これは2台のPC(片方はUSB Type-C接続)で画面入力と一緒に、USBハブに接続したマウスやキーボードも切り替える機能だ。

 特に設定は不要で、片方がType-C、片方はHDMIまたはDisplayPortで、そちら側にUSBハブ用のケーブルを接続していれば、自動的に有効になる。画面の切り替えに連動して、マウスなどのデバイスも切り替わる。

 また、画面を2分割し、2台のPCの画面を並べて表示できるピクチャーバイピクチャー(PBP)機能も備えている。

photo 2台のPCでUSBハブに接続したデバイスを共有できるKVMスイッチ機能、画面を2分割し、2台のPCの画面を並べて表示できるピクチャーバイピクチャー(PBP)機能も備えている

スピーカーはしっかり2W+2W

 しっかりと音圧のあるステレオスピーカーを内蔵しているのも見逃せない。先代機では1W+1Wであったところ、リモート会議の運用を想定して2W+2Wへとアップされている。実際に聴いてみると、音質的に特筆するところはないが、確かに音圧はしっかり出ている。

 ビジネス向けのノートPCも最近はリモートワークを意識して音にこだわっている製品が多いが、少し前のPCではサウンド機能は重視されておらず、内蔵されているスピーカーの音圧は低い傾向にあるだけに、液晶ディスプレイで補ってくれるのはうれしいところだ。オフィスの会議室や在宅ワークなどでスピーカーを使ってリモート会議をしたい場合には重宝するだろう。

photo スピーカーは画面の下にさりげなく配置されている。2W+2Wとしっかりとした出力があり、ビデオ会議などで重宝する

OSD操作ボタンはタッチセンサー式

 OSDの操作はタッチセンサー式だ。センサーの感度は良好で、サッと触れることで電源のオン/オフ、OSD操作ができる。

 操作性はややクセがある。どのボタンを押しても表示されるメニューは同じで、表示されるメニューのアイコンで機能を選択する。ワンクッション入るので戸惑うが、ノイズレスデザインのためボタンが見にくく、各ボタンにアイコンのプリントもないため、このような方式にしているのだろう。音量調整や輝度調整の方法なども独特だ。致命的な問題ではないが、操作性が良いとは言い難い。

 もっとも、OSDの設定項目をOS上から操作できるユーティリティー「Screen Instyle」も用意されており、これを利用すればストレスなく操作できる。頻繁に輝度や音量の調整したり、カラーモードなどの調整したりする場合は、これを利用すると良いだろう。

 Screen Instyleでは、アプリケーションごとにカラーモードを登録しておいて自動的に適用する「オートカラーモード」、ウィンドウをきれいに整列できる「画面分割」、マルチディスプレイ利用時に設定を同期する「マルチモニター同期」、画面の色温度をサーカディアンリズム(概日リズム)のメカニズムに沿って自動的に変更してブルーライトの量を抑制する「サーカディアン調光」など、さまざま便利な機能が利用できる。

photo タッチセンサー式のOSD操作ボタンは電源ボタンの脇に並んでいる。どれに触れてもこのメニューが表示され、アイコンの下にあるボタンがそれぞれの機能に対応している
photo 順次アイコンで各ボタンの機能が示されるが、基本的にステップが多く、もどかしく感じた。ステップ短縮のためだろうが、明るさと音量の調整だけ割り当てが異なっているのも最初は戸惑うところだ
photo OSDの設定項目をOS上から操作できるユーティリティー「Screen Instyle」が用意されている

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