KVMスイッチ機能を搭載するのも見逃せない。これは2台のPC(片方はUSB Type-C接続)で画面入力と一緒に、USBハブに接続したマウスやキーボードも切り替える機能だ。
特に設定は不要で、片方がType-C、片方はHDMIまたはDisplayPortで、そちら側にUSBハブ用のケーブルを接続していれば、自動的に有効になる。画面の切り替えに連動して、マウスなどのデバイスも切り替わる。
また、画面を2分割し、2台のPCの画面を並べて表示できるピクチャーバイピクチャー(PBP)機能も備えている。
しっかりと音圧のあるステレオスピーカーを内蔵しているのも見逃せない。先代機では1W+1Wであったところ、リモート会議の運用を想定して2W+2Wへとアップされている。実際に聴いてみると、音質的に特筆するところはないが、確かに音圧はしっかり出ている。
ビジネス向けのノートPCも最近はリモートワークを意識して音にこだわっている製品が多いが、少し前のPCではサウンド機能は重視されておらず、内蔵されているスピーカーの音圧は低い傾向にあるだけに、液晶ディスプレイで補ってくれるのはうれしいところだ。オフィスの会議室や在宅ワークなどでスピーカーを使ってリモート会議をしたい場合には重宝するだろう。
OSDの操作はタッチセンサー式だ。センサーの感度は良好で、サッと触れることで電源のオン/オフ、OSD操作ができる。
操作性はややクセがある。どのボタンを押しても表示されるメニューは同じで、表示されるメニューのアイコンで機能を選択する。ワンクッション入るので戸惑うが、ノイズレスデザインのためボタンが見にくく、各ボタンにアイコンのプリントもないため、このような方式にしているのだろう。音量調整や輝度調整の方法なども独特だ。致命的な問題ではないが、操作性が良いとは言い難い。
もっとも、OSDの設定項目をOS上から操作できるユーティリティー「Screen Instyle」も用意されており、これを利用すればストレスなく操作できる。頻繁に輝度や音量の調整したり、カラーモードなどの調整したりする場合は、これを利用すると良いだろう。
Screen Instyleでは、アプリケーションごとにカラーモードを登録しておいて自動的に適用する「オートカラーモード」、ウィンドウをきれいに整列できる「画面分割」、マルチディスプレイ利用時に設定を同期する「マルチモニター同期」、画面の色温度をサーカディアンリズム(概日リズム)のメカニズムに沿って自動的に変更してブルーライトの量を抑制する「サーカディアン調光」など、さまざま便利な機能が利用できる。
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